広島ドラ1・佐々木 プロ初適時打&初打点 “天敵”柳撃ち!悔し敗戦も若鯉光った「先制点につながってよかった」
「広島4-6中日」(22日、マツダスタジアム)
悔しい敗戦に光あり!広島のドラフト1位・佐々木泰内野手(22)=青学大=がプロ初適時打&初打点をマークした。二回2死一、二塁で先制の右前適時打を放つと、八回にも先頭で右前打をマークし、小園の同点打を呼び込んだ。だが、ルーキーの奮闘も勝利にはつながらず、延長戦の末、5位・中日に痛恨の逆転負けを喫した。
会心の打球でなくていい。ようやく飛び出した一打をかみしめるように、佐々木は大歓声を受けながら両拳を力強く握った。プロ70打席目でプロ初適時打&初打点をマーク。「1ボールだったので積極的に仕掛けて打ちにいきました」と攻める姿勢を貫いた。
両軍無得点の二回2死一、二塁の先制機で迎えた第1打席。1ボールから柳の投じた外角低めのスライダーに手を伸ばした。見逃せばボールの悪球だったが、巧みなバットコントロールで右前へ。二走・坂倉が生還すると、ベンチも大盛り上がり。「プロ1打点目が先制点につながるヒットになってよかったです」と初々しく振り返った。
チームは柳に対して苦戦が続いていた。今季2度の対戦でいずれも7回無失点の好投を食らい、14イニング連続無得点。今季16イニング目にして右腕からのチーム初得点を自身のバットで生み出し、「少し追いかけたんですけど、いいバッティングができた」と価値ある一打にうなずいた。
反撃の合図も佐々木の一打だった。3点リードをひっくり返された直後の八回。先頭で打席を迎えると、セットアッパー・清水と対峙(たいじ)。2球で追い込まれるも、4球目の外角153キロ直球を鮮やかに右前へ運んだ。「出塁しようという気持ちで打席に入りました。追い込まれてからああいうバッティングができて良かった」。今季4度目のマルチ安打で好機を演出するとその後、小園が中前適時打を放ち試合を振り出しに。佐々木の一打が勝利にはつながらなかったが明るい材料になったことには変わりない。
新井監督は力強いスイングで存在感を放ったドラ1に対し、「いいね。昨日もよかったし、今日もいいスイングだったと思います」と打席内容を評価。9試合連続でのスタメン起用で無安打だったのは2試合のみ。着々とプロの投球に対してアジャストしつつある若鯉の成長に目を細めた。
チームは5位・中日に痛恨の逆転負け。上位進出を目指す中、これ以上下位チームからの取りこぼしは避けたいところだ。「打者カウントの時にもっといい打球が打てるようにしたい。積み重ねて打点を挙げていきたい」と次戦を見据えた佐々木。進化を続けるルーキーがシーズン終盤で輝きを放っていく。





