【岡義朗氏の眼】バウアーのナックルカーブに無策だった広島打線 違った展開呼び込めたかも
「DeNA2-1広島」(27日、横浜スタジアム)
広島が今季初の同一カード3連敗を喫した。バウアーに8回1失点に抑えられ、横浜スタジアムで7連敗となり球団ワーストを更新。デイリースポーツ評論家の岡義朗氏は、バウアーにナックルカーブを「気持ち良く投げさせてしまった」と敗因に挙げた。
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バウアーに初回の1点のみに抑えられた広島打線。打ちあぐねたのがナックルカーブだった。相手に気持ち良く、この球を投げさせてしまったことが敗因の一つだ。
この球に対して打線全体が無策だったように見えた。たとえば、徹底的に狙っていくとか、ファウルでカットして粘るとか、逆方向へ打ち返してみるとか、なにか工夫がほしかった。バウアーに「何かしてくるかも」と考えさせることができれば、また違った展開になっていたかもしれない。
敗戦の中、羽月の打席が目に留まった。初回と六回にバウアーから四球を選んだ。どちらもボール先行のバッティングカウントからストライクを見逃し、フルカウントからファウルで粘っての四球だった。自分が求められているのは安打ではなく、塁に出ること。そこを理解しているからこそのストライク見逃しだった。出塁後は快足を生かして、どちらも盗塁(本盗と二盗)を成功させた。頭をよく使って野球をやっていると感じる。
四回の守りではボテボテの三ゴロに突っ込んで失策。2失点につながったが、待って捕ろうとするのではなく、積極的に前に捕りにいってのミスなので、責められるプレーではない。本人は悔しさもあると思うが、これも勉強。反省を次につなげていってほしい。




