広島・矢崎 リフレッシュ完了1軍復帰決定 ブルペンに厚み「もっとチームが強くなることがベスト」

 疲労を考慮されて19日に出場選手登録を抹消されていた広島・矢崎拓也投手(28)が、29日・巨人戦(京セラ)で1軍復帰することが28日、決まった。休養期間は基本動作の確認などを行い、準備を整えてきた。心身ともにリフレッシュは完了。首位・阪神を7ゲーム差で追う戦い。頼れる男が、ブルペン陣に厚みをもたらす。

 過度な気負いは感じない。矢崎はいつもと変わらず、冷静に心境を語った。「自分の仕事に対して最善を尽くして、また信頼してもらえるようにやっていくだけ」と自らが進むべき道を明確にした。

 19日に出場選手登録を抹消され、最短10日間での1軍復帰。首脳陣からは、積極的休養の期間を設けてもらい「まずは体の硬い部分、疲れているところを把握して、その疲れを取っていく。そして、どこに体重を乗せるかなどの基本動作を確認した」。心身ともに充電は完了し、戦いの場へ戻る準備は整った。

 抹消前の1軍登板では13日・中日戦から4試合連続失点で、その間に2敗を喫した。リフレッシュ抹消の意味合いも、本人は「4試合連続で失点して、僕の中では普通に抹消だと思っている」と結果を受け止めている。

 13日の中日戦では1点リードの延長十回、石川昂に同点弾、続く宇佐見にサヨナラ本塁打を被弾。18日・巨人戦では同点の九回、岡本和に決勝打を許してチームも敗れていた。

 「基本は自分の投げミス。毎回点を取られて不安な部分はありましたが、それでもマウンドに行く時は、それを気にしていたわけではなかった」と強気の姿勢は崩さなかった。

 その上で「終わったことなので、あまり(失点に)フォーカスし過ぎても仕方ない。次(捕手の)サインが出た時に、投げ切れる確率を増やすことが最優先」。後ろを振り向くことなく、一瞬一瞬に全力を注いで周囲の信頼度を高めていく。

 チームは先週6試合で4勝1敗1分け。守護神・栗林は現在13試合連続無失点中で、セットアッパーの島内もリーグ2位の33ホールドと抜群の安定感を誇る。中崎、大道らも奮闘しており、矢崎の復帰によってブルペン陣は強固さを増す。

 7ゲーム差の首位・阪神追走へ、勝ち続けることでしか道は開けない。「自分が入ることによって、もっとチームが強くなることがベスト」と矢崎。チームに追い風を吹かせ、自らも再出発を切る。

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