広島・床田でも止まらない 投壊4連敗、セ防御率1位がまさかの初回6失点 阪神と5・5ゲーム差に新井監督「今が底」

 3回11安打7失点でKOされた床田(撮影・佐藤厚)
 1回、サンタナに3ランを打たれ、悔しがる床田
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 「東京ヤクルトスワローズ13-3広島東洋カープ」(10日、神宮球場)

 広島はいずれも今季ワーストタイの被安打18、13失点で今季最長に並ぶ4連敗を喫した。防御率リーグ1位の先発・床田寛樹投手(28)が初回に6失点し、3回11安打7失点で降板する誤算が響いた。首位・阪神とのゲーム差は5・5に広がり、最短で15日にも自力優勝の可能性が消滅する。投手陣が4連敗中は計42失点と苦しんでおり、逆転Vへ正念場を迎えた。

 まだ明るさの残る敵地に、目を覆いたくなるような光景が広がった。床田はあっという間に、ヤクルト打線にのみ込まれた。「初回からああいう投球になってしまったので、申し訳ない」と敗戦の責任を背負った。

 自身初の2桁勝利を目指したマウンドで、出はなをくじかれた。初回、先頭からの連打で無死一、二塁。続く山田の遊ゴロを処理した矢野の二塁送球を、二塁・菊池が捕球し損ねる失策。傷口が広がり、無死満塁から村上に右翼線への2点適時打を許した。さらにサンタナには右越え3ランを浴びた。

 最初のアウトを奪うまで31球を費やす苦しい投球。いきなり打者11人に長短打7本を浴び、一挙6点を失った。「ほぼ、初回で試合が決まったようなものなので。すごく申し訳ない思いです」。自らに対する情けなさ、悔しさを抱えながら言葉を絞り出した。

 2020年7月18日・ヤクルト戦以来で、プロワーストタイの11安打を浴び今季最短の3回7失点(自責点5)KO。新井監督は「トコ(床田)にはいつも助けてもらっている。今日はトコの日じゃなかった、ということ。また次の登板、頑張ってもらいたい」と責めることはなかった。

 投手陣は苦しい状況を迎えている。6日・巨人戦からの4連敗中は計42失点。8月は9試合で2桁被安打を許すのは早くも6度目となった。それでも指揮官は「夏場で(投手陣が)すごく疲れている時だと思うけど、チーム状態というのは波があるからね。今が底だと思うし、あとはもう上がっていくしかない。そう思っています」と努めて前を向いた。

 チームは開幕カードと同じ舞台で今季2度目の同一カード3連敗。首位・阪神の背中が遠のく今季ワーストタイの4連敗となった。試合後は、グラウンドを歩いて引き揚げる新井監督に対してファンから「頑張れ」、「優勝、あきらめていないぞ」と熱い言葉が飛んだ。11日からは名古屋に乗り込み中日3連戦。カープの底力を、敵地で示したい。

 ◆15日にも自力V消滅 2位・広島が11日以降も連敗し、首位・阪神が連勝すれば、最短で15日に広島の自力優勝の可能性が消滅する。同時に阪神に優勝マジックが点灯する。

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