新井カープ 連勝5でストップも本拠地で再進撃だ 将「抑えても打たれても、今後の糧に」

 「中日5-2広島」(12日、バンテリンドーム)

 広島は逆転負けで連勝は5でストップ。昨年の開幕以来の6連勝を逃し、勝率は5割に戻った。1点リードの六回に先発・遠藤淳志投手(24)が同点弾を浴びると、2番手・アドゥワ誠投手(24)も勝ち越し打と2ランを打たれた。14日からはマツダスタジアムでヤクルト3連戦。開幕カードで3連敗を喫した相手に、リベンジを果たす。

 敵地が大歓声に包まれる中、マウンド上の遠藤は肩を落とした。リードを守り切れなかった事実が悔しい。6連勝を狙った一戦は、中盤に投手陣が捕まって敗戦。遠藤は「六回のところが、詰めの甘さかなと思う」と唇をかんだ。

 中5日で上がったこの日の登板は、安打を許しながらも粘投。四回に1点差に迫られたが、五回は三者凡退。しかし六回、先頭のアルモンテに同点ソロを右越えに運ばれた。

 さらに続く細川には左翼線への二塁打。犠打で1死三塁となった場面でベンチは2番手・アドゥワにスイッチした。だが、アドゥワは続く木下に右翼へのポテンヒットとなる勝ち越し適時打、2死一塁から代打・アキーノに左中間へ2ランを被弾。相手に傾いた流れを食い止めることはできなかった。

 新井監督は六回の継投について説明。「(木下は遠藤から)前の打席で右前打。追い込んでから高めの球をパーンと反応していたので、あそこはアドゥワにチェンジすると決めていた。そこで勝負にいって結果は結果なので。また次の登板に備えてもらいたい」と背中を押した。

 アルモンテを迎えた場面は僅差の展開での先頭打者。遠藤は「球速も出ていたので自信を持ちながら投げていた。(被弾の場面は)映像を見て反省していきたい」。最も注意しなければならない場面での一発を悔やんだ。

 アドゥワは今季初めてイニング途中からのリリーフで2失点。「任されたところで結果が出せなくて力不足です」と黒星の責任を背負った。それでも指揮官は「抑えても打たれても、今後の糧にしてもらいたい」とマウンドで味わった悔しさを、次戦への原動力にすることを期待した。

 14日からは開幕カードで3連敗を喫したヤクルトを本拠地に迎え撃つ。2カード連続の勝ち越しはならなかった。シーズンは長い。この日の黒星が今後の戦いに生きる一敗となることを信じたい。

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