【安仁屋氏評論】新井カープは雰囲気最高

 2022シーズンを5位で終えたカープは時を置かず、新井貴浩監督(45)体制を整え、宮崎・日南での秋季キャンプから逆襲を期して来季へのスタートを切った。デイリースポーツ評論家・安仁屋宗八氏(78)は、この様子に確かな変革の手応えを感じていた。2023新井カープを秋季キャンプを通じて占った。

  ◇  ◇

 まず感じたのが、チーム全体から伝わってくる明るさだったね。新井監督が、誰彼なく声を掛けて、選手もコーチも笑顔が絶えないという明るさ。早速、新井監督“らしさ”というものが出ていて、出だしの雰囲気としては最高じゃないかな。

 シーズンは下位で終わって、そこから迎えたオフだから選手たちには反省があるんですよ。「今シーズン、あれがダメだった、もう少しこういうことができていれば…」というね。

 誰もがそうした課題を持って秋季キャンプに臨むんだけど、加えて新井監督が醸し出す雰囲気との相乗効果が、選手たちに「やっちゃろう!」と、より思わせているように感じましたよ。

 新井監督がブルペンに足を運んだ時にも、張り切ってるピッチャーの姿が見られたし、若手が育っていく期待感は大きいよね。

 ただ、今シーズンを振り返った時、チームとして見えてきた課題の一つは攻撃力じゃないかな。特に長打に関しては球団も必要性を感じているから、新外国人のデビッドソンを獲得したと思う。

 とはいえ外国人選手というのはいわゆる“当たり外れ”もあるだけに、やっぱり現有戦力の底上げも必要。そこで真っ先に浮かぶのが末包ですよ。彼がしっかりと長距離打者に成長してくれれば、来季だけでなく、長年にわたってチームには大きなプラスでしょう。

 その意味で、今回のキャンプで見せた、末包の姿勢は大いに期待が持てますよ。あれだけしっかり振り込んで、しかもいい雰囲気の中でやっていくことができれば、身につくことも多いんじゃないかな。

 もう一つ、指摘したいのが坂倉ですね。今季唯一、全試合出場してしっかりと打撃成績も残した。その上で、来季は捕手一本で勝負するというのはとてもいいことだと思いましたよ。

 投手が誰の時に、捕手は誰、という“分業制”はあまりよくないと思う。それよりは、坂倉がしっかりと成長して、総合力で会沢を超えることができれば、新しい正捕手としてチームの要を務められる。

 その上で、経験のある会沢がサポートをする、というのが理想でしょう。藤井ヘッド、石原バッテリーコーチという首脳陣が加わったことで、“捕手力”は大幅にアップする。そんな期待感も、この秋季キャンプの収穫でしたね。

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