広島・菊池 セ最長10年連続GG賞 来季山本浩二超えへ「抜いてはダメなんですよ」も全力

 「三井ゴールデン・グラブ賞」の授賞式が29日、都内で行われ、広島からは菊池涼介内野手(32)と森下暢仁投手(25)が参加した。菊池涼は10年連続10度目の受賞で球団OB・山本浩二氏の持つセ・リーグ最長記録に並んだ。両リーグ最多記録は阪急・福本豊氏の12年連続。菊池涼は山本氏への敬意を表しつつ、来季以降も全力を尽くす姿勢を示した。

 はるか遠くにあった大きな背中に、菊池涼が追いついた。金色に輝くグラブを両手で持つ姿は、まさに広島の誇り。10年連続10度目の受賞はリーグ最長記録。球団OB・山本浩二氏と同じ領域に足を踏み入れ、「偉大な先輩と一緒の数を取れたことは、うれしく思います。まさか10回取れると思っていなかったのでビックリしています」と喜びを口にした。

 さかのぼること8年前。2年連続2度目の受賞となった2014年の授賞式後に「浩二さんを超えられるように頑張りたい」とコメント。有言実行で金字塔を打ち立て「まさか、そんなふうになると思っていなかった。使ってもらった(野村)謙二郎さんをはじめ、皆さんにはね。長く試合に出ないと候補に挙がってこないと思うので」と、これまでの首脳陣に感謝した。

 若手時代と今との比較には「試合状況やチームのことを一番気にしている。そういう意味では、少し違った味が出ているんじゃないかなと思っていて。でも行けるところは全力で捕りに行きたいし、そこは根本的に変わらない」。円熟味が増しても根底にあるガムシャラさは変わらない。

 今季のベストプレーは8月6日・阪神戦(マツダ)。3点を追う八回1死二、三塁で前進守備を敷き、マウンド付近で跳ねた近本の打球を捕球。体をひねって即座に本塁へ送球した。「タッチプレーでストライクを投げないと、アウトにならないと思う。その間一髪、勝負に出たプレー」と振り返った。

 次なるステージは山本浩二氏を超える、リーグ最多の11年連続。さらには福本豊氏(阪急)が持つ12年連続の両リーグ最多記録も視界に捉える。それには苦笑しつつ「超えられないですよ。浩二さんは、超えちゃダメですよ。広島の山本浩二さんを抜いてはダメなんですよ」。記録更新への思いはあえて言葉に出さず、ミスター赤ヘルへの敬意を表した。

 来季へは「取れるようにね。チームに貢献しながら最後に『ご褒美』というか、取れて良かったと思えるように全力で頑張りたいですね」と背番号33。日本屈指の守備技術で、新生カープを支える。

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