「広島秋季キャンプ」（１９日、日南）

　広島・新井貴浩監督（４５）が１９日、故障者の情報について来季から可能な限り公表することを明言した。「必要最低限なことはアナウンスしていこうと思う。やっぱりファンの人も心配していると思うし、アナウンスすることによって選手を守ることにもつながると思う。シャットアウトはしない」と方向性を示した。

　他球団に情報を漏らさない戦術的な観点から、詳細を明かさない方針を取る球団もある。ただ、指揮官はファンと選手の立場に立ったスタンス。「何も言わなかったら、何で？となる。どこか悪いの？相当悪いの？とか。臆測が臆測を呼んで変な方向の話になるかもしれない。そうなると選手も大変。ファンの方のために、選手を守るために、最低限のケガとかそういうアナウンスはしていきたい」と例外を除いて公表を基本線にしていく。

　根底にあるのはファンへの思い。「プロ野球は、応援してくれている人がいて初めて成り立つ。今は（コロナで）サービスの仕方も難しいけど、選手一人一人が自覚して、気持ちの中で持っていてもらいたいと思う」と指揮官。秋季キャンプ合流初日には、訓示でチームを「家族」と表現した。家族の背中を押してくれるファンとともに、歩んでいく。