苫小牧中央・斉藤 広島ドラ1指名公表に「びっくり」 本格派右腕は感謝胸に運命の日

 広島が20日のドラフト会議での1位指名を公表している苫小牧中央・斉藤優汰投手(18)が19日、苫小牧市内の同校グラウンドで取材に応じ、運命の1日を前に気持ちを高ぶらせた。189センチ、91キロの恵まれた体格から投げ込む最速151キロは本格派の証。カープが将来エース候補とする右腕を射止められるのか、注目が集まる。

 目指してきたプロの扉が開くときが来た。運命の1日を前にしても斉藤には笑顔があった。「すごく緊張はしているけど、ワクワクした気持ち。楽しみです」。冷たい海風が吹く中、そう言って目尻を下げた。

 189センチ、91キロの恵まれた体格から最速151キロを投げ込む本格派右腕には、12球団から調査書が届いていた。その中で広島が13日のスカウト会議後、1位指名することを公表した。

 「聞いたときはすごくびっくりした。評価していただいて、光栄に思っています」

 カープが高校生投手の1位指名を公表するのは12年の森(東福岡から楽天)以来、10年ぶり。公にすることで他球団をけん制し、重複を避ける戦略を立てたのも、右腕を素材型ではナンバー1と評価し将来のエースと期待したからだった。

 斉藤が真剣にプロ入りを意識したのは2年秋。1年秋に140キロだった直球が148キロを計測したときからだ。「150キロまであと少し。そこで明確になった」。食トレや筋力トレなどにより力を入れ、下半身を強化。安定したフォームで投げるための土台をつくり続けてきた。

 直球で空振り三振を奪える投手像を思い描く。理想の直球は浮き上がるような球筋だ。イメージを膨らませる過程で目にしたのは、藤川球児(元阪神)と中里篤史(元中日)の映像だった。

 「(中里については)動画を見ていたら、おすすめで表示されたんです。一目ぼれしました」

 スピン量が多く浮き上がるような軌道を描く球。それを目指して汗を流したことで最速は151キロに到達。12球団から注目を集めた。

 カープのイメージを問われると「ファンの人たちと一緒に戦っている印象」と応えた。16年の日本シリーズで日本ハムとの対戦をテレビ観戦し、そう感じ取った。全球団OKの姿勢を示しながら、1位指名を公表している広島には感謝の思いがある。

 ドラフト会議は午後5時から開催される。「あした(20日)は野球部の部員全員でテレビを見ます」。そう言って再び笑った。夢舞台への扉が開く瞬間は、もう目の前だ。

 ◇斉藤 優汰(さいとう・ゆうた)2004年5月27日生まれ、18歳。北海道出身。189センチ、91キロ。右投げ左打ち。投手。今夏の南北海道大会では準決勝で札幌大谷に敗戦。苫小牧中央では甲子園出場経験なし。直球の最速は151キロ。持ち球はスライダー、カーブ、フォーク。奪三振率の高い本格派右腕で、2学年上に根本悠楓(現日本ハム)がいる。

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