広島・末包 豪弾!新井新監督に勝負強さ&飛距離アピール 右の長距離砲、外野レギュラー狙う

 勝ち越し3ランを放つ末包
 7回、左翼席へ勝ち越し3ランを放ち、正随(左)とタッチする末包(撮影・立川洋一郎)
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 「フェニックス・リーグ、広島6-3ロッテ」(18日、天福球場)

 広島の末包昇大外野手(26)が18日、みやざきフェニックス・リーグのロッテ戦(天福)で七回に決勝の3ランを放った。左翼席への豪快な一発は同リーグでの自身初本塁打。自慢の長打力で、新井貴浩新監督(45)へアピールした。現在は軸足重視のスイングに注力しており、成果が発揮されつつある。来季の外野のレギュラー獲りへ、結果を残していく。

 その体格から放たれた放物線には、夢が詰まっている。末包が捉えた打球が、あっという間に左翼席へと消えていく。誰もが舌を巻く長打力は新監督へのメッセージ。今リーグ自身初本塁打を「チャンスだったので(意識としては)初球から、どんどんいこうと思っていた。しっかり、さばけたと思う」と納得顔で振り返った。

 同点に追いついた七回。なおも1死一、二塁で右腕・広畑の2球目、内角寄りの直球を見事に捉えた。「内角直球で詰まらせ、併殺を取りたいのかなと思ったのでインコースを待った。(そこで)インコースが来た」。相手バッテリーの心理を冷静に読み、最高の結果につなげてみせた。

 来季から指揮を執る新井新監督に対し、自身の存在価値を高めるアーチにもなったはずだ。「しっかり目立って、レギュラークラスにたどり着けるぐらいの存在感をアピールしていきたい」と、新体制下で自身を大いに売り込むことに闘志を燃やす。高2軍監督も「(新井新監督の)目に留まるようにね」と背中を押した。

 現在、中軸に左打者が多いことなどを踏まえても、右の長距離砲の台頭が待たれる状況だ。今季は結果的に、鈴木(カブス)の穴が埋まらなかったことも響いた。チームが直面する課題を解決してくれるだけの武器が、末包にはある。

 現在は打撃フォームに改良を加えており、しっかりと軸足で立ってボールを呼び込むことをテーマにする。31試合の出場にとどまった1年目、不調時には低めの変化球にバットが止まらず、凡退する場面が目立った。「(体を)前に出されないように、しっかり軸足でスイングできるように」と悪癖修正も図っていく。

 20日にはドラフト会議が実施される。昨年は、自身が画面越しに指名を待った。あの日から1年が過ぎ、大きくなった。「いろんな経験をして、確実に成長できている」と実感を込めた。しかし現状には決して満足していない。「来年は、成長の振り幅をもっと大きくしていきたい」。新指揮官の胸を熱くさせるため、飛躍への足掛かりをつかむ秋にする。

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