広島・救援陣、踏ん張れず 我慢比べ継投実らず森浦がコルニエルが失点 七回まで流動的
「阪神6-5広島」(31日、甲子園球場)
指先が狂った。右犠飛で勝ち越しを許すと、広島・森浦は口を真一文字に結んだ。5-5の七回1死満塁。外角を狙った直球が内角へ。ロハスに捉えられた1球が黒星につながった。
「反省をして次に生かします」。左腕は悔しさをかみしめながら言葉をつむぎ、バスに乗り込んだ。
同点で迎えたこの回は糸原、近本、佐藤輝と左打者が続いた。森浦は対左打者の被打率が右打者よりも悪い。
横山投手コーチは「左だからとか、右だからとかあまり考え過ぎないでというか。前回も3者三振ですし」と起用理由を説明した。左腕は8月28日の巨人戦で完ぺきな投球。その快投を再び期待し、首脳陣はマウンドに送り出した。
5-4の五回にはコルニエルが大山に中前適時打を打たれた。失点は2死からと踏ん張りきれない。痛恨だった。
佐々岡監督は「六、七回を流動的にいろんなパターンで考えていた」と振り返った。救援陣で固定されているのは、勝ちパターンの九回・栗林と八回・矢崎のみ。七回以前は流動的な起用が続いているだけに、軸となる投手の台頭が待たれる。
横山投手コーチは「先発に長い回を投げてもらうのを期待しつつ、リリーフは良い準備をして試合に臨むしかない」と力を込めた。踏ん張り時だ。



