カープ大瀬良 今季2度目の完封勝利!3連勝で2位巨人と2差に

 完封勝利を挙げナインと笑顔でタッチを交わす大瀬良(撮影・棚橋慶太)
 先発して力投する大瀬良(撮影・棚橋慶太)
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 「DeNA0-7広島」(24日、横浜スタジアム)

 広島の大瀬良大地投手(31)が、35日ぶりの白星となる6勝目を手にした。テンポ良く投げ、6安打無四球8奪三振で今季2度目の完封勝利。DeNA戦は21年から10試合で無傷の7連勝となった。この試合まで自身は3連敗だったが、力強い投球が復活。2位・巨人に2ゲーム差に迫るなど、今後の戦いに向けてもエースの存在が心強いものとなる。

 大瀬良のホッとした表情が印象的だった。九回2死一塁。牧を二飛に打ち取り、試合が終わる。マウンドで会沢らとグータッチを交わすと、白い歯がこぼれた。エースとして期待に応え、勝ち取った6勝目だ。

 「ふがいない投球が続いていたから、いろんな思いがあった。何とかチームのためにっていう気持ちを持って投げて、結果が出せて良かった」

 力強い球、狂いのない制球力を武器にテンポ良く腕を振った。四回1死二塁では宮崎を直球で見逃し三振に封じるなど無失点。六回1死一塁では、佐野を二ゴロ併殺打に仕留めて切り抜けた。

 「強い気持ちがないと難しくなる。(技術面と精神面の)どっちも自分の中では良い感覚で勝負ができた」

 指先に思いを込め、下半身から生み出す力を無駄なく白球に伝えた。106球を投げ、6安打無四球8奪三振無失点。今季2度目の完封勝利だ。

 エースとしての存在感を示した1勝でもある。22日と23日の阪神戦は2試合連続で延長戦に突入。中継ぎ陣は総動員だった。広島から移動日なしで横浜に乗り込んできた一戦。この日は、前日までプロ初の3連投をこなしていた栗林が、休養のためベンチメンバーから外れていた。佐々岡監督は「さすがエース」とにっこり。救援陣を温存できたことで、今カードの残り2試合にも弾みがついた。

 この日まで自身は3試合連続で黒星を喫していた。チームをけん引する立場ながら、結果を残せなかったことに悔しさが募った。

 4回8安打4失点で降板した、前回17日のヤクルト戦(神宮)の試合後が忘れられない。三塁側ファウルゾーンを歩き、クラブハウスに向かった時のこと。「ヤジをもらうんだろうと覚悟をしていたけど、僕の耳には少なくとも一言も聞こえなくて。次、頑張れと言ってくれた」。鯉党の温かい声。応えないわけにはいかないと、奮い立った。

 チームは引き分けを挟み3連勝。借金を2まで減らし、2位・巨人に2ゲーム差と迫った。「みんなで力を合わせて頑張りたい」。エースが、上位追走へ新たな火を付けた。

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