広島・大瀬良 今季最短4回4失点KO 31歳バースデー、ぶっつけ1軍も立て直せず

 「ヤクルト7-2広島」(17日、神宮球場)

 エースでも悪い流れを止められなかった。この日が誕生日だった広島の先発・大瀬良大地投手(31)は、今季自己最短の4回8安打4失点で4敗目。神宮でのプロ入り後初黒星となり、チームは3連敗で借金は今季ワーストの「3」。18日も敗れると、阪神の結果次第で今季初の4位転落という状況となった。

 神宮のマウンドで負けを知らなかった大瀬良が、首位を走る相手にのみ込まれた。不運な打球も重なりピンチを広げて、今季最短の4回8安打4失点でKO。打球の行方が明暗を分けた。「結果が全てなので。どういう安打であれ点数につながりましたし。きょうのゲームは僕が壊してしまったと思っている。しっかり受け止めないといけない」と敗戦の責任を背負った。

 先制した直後の三回だった。先頭・長岡には詰まらせながらも左前に落ちるポテンヒット。続くサイスニードにはバスターで内野安打を許し、無死二、三塁から塩見に中越えの適時二塁打。同点とされ、さらに1死二、三塁から山田の左翼線二塁打で2点を勝ち越された。2軍調整中に磨いた直球を内角に投げ込んだが、相手に軍配が上がった。

 傾いた流れを簡単には戻せず、続く四回も1点を献上。きっかけは先頭・青木の打球だった。三塁線へのボテボテの打球が内野安打となり、その後1死一、三塁からサイスニードに三回同様、再びバスターを決められて左前適時打。相手投手に2安打され「バットを持っている以上、抑えないといけない相手は抑えないと。詰めるところは詰めないといけない」と唇をかんだ。

 試合前段階で、神宮ではプロ通算16試合の登板で8勝2ホールド。絶好の相性を誇っていたが“不敗神話”も途切れてしまった。さらにこの日は31歳の誕生日。プロに入って初のバースデー登板を笑顔で締められず、自身3連敗を喫した。

 佐々岡監督は「不運な当たりもあったと思うし、いい球と悪い球の差はあったかなとは思います。次の(1軍)登板でしっかりとしたモノを見せてほしい」と修正を求めた。

 チームは九回、無死満塁の絶好機をつくって1点を返すなど見せ場はつくった。しかし、3連敗で借金は今季ワーストの「3」。18日に敗れると、4位・阪神の結果次第では今季初めてBクラスに沈む可能性もある。「しっかりチームに貢献したいという思いが強い」と背番号14。エースが本来の姿を取り戻すことを、誰もが願っている。

 ◆18日に3、4位入れ替え可能性 18日も阪神が勝利し広島が敗れれば、阪神は67試合31勝35敗1分け勝率.470となり、広島は66試合30勝34敗2分けで勝率.469。3位が阪神、4位が広島に入れ替わる。

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