石原慶幸氏 カープへ提言 「相手に合わせてしまった」先発投手陣にゲキ

 広島は12日まで行われた交流戦で5勝13敗と大きく負け越した。それまで貯金6と優勝争いをしていただけに、予想外の数字でもある。デイリースポーツ評論家・石原慶幸氏が、データを元に敗因を検証。再開するリーグ戦への提言と併せて語った。

  ◇  ◇

 交流戦期間を通じて、目についたのは先発陣が先に失点する、しかも大量点を失うという試合が多かったことだ。

 データを見ても、イニング別の防御率が、二回と四回は7・00、被本塁打20本のうち、四回までに打たれたのが16本とはっきりしている。

 それまでのリーグ戦でしっかり結果を残してきた投手陣が、なぜこういう投球になってしまったのか。パ・リーグの打力、という見方もできるが、むしろ投手自身の問題ではないだろうか。

 つまり、不慣れな相手に対し、それまでどおりの投球で臨むのではなく「どんなバッティングをしてくるのだろう」という、相手に合わせてしまったことで、持ち味を発揮できなかったように思う。

 事実、リリーフ陣の数字は落ちていない。これは短いイニングを全力で抑えに行く、という救援の特性があるため、相手に合わせる余裕もなく、それが逆に、リーグ戦と変わらず力を発揮できる要因となった。

 打線に目を移せば、西川の故障離脱を受けて、3番打者の重要性が浮き彫りとなった面はある。この打順が好調であれば、4番のマクブルームは走者を置いて打席に立つ回数が増える。それができなかった分、マクブルームも強引な打席が増えて、打線が寸断されるシーンが増えた。

 ただ、序盤で点差をつけられる展開では、ベンチも「打て」しか言えない。作戦も使いようがなかっただけに、打線に敗因を求めるべきではないだろう。

 17日からリーグ戦が再開する。先発陣にとっても慣れた相手だけに、雰囲気を戻すことはできる。さらに、交流戦で「相手に合わせる」リスクも痛感しただろうから、自身の力を信じ、能力の高いバックを信じて投げる。その準備をしっかり整えておきたい。

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