広島・玉村 1軍再昇格へ課題は制球力

 広島の玉村昇悟投手(21)が課題克服に努めている。今季は開幕ローテ入りしたものの5月2日に出場選手登録を抹消された。1軍では4試合で1勝1敗、防御率3・60と思うような投球を示せなかった。2軍降格後は体の使い方を再確認しながら、制球力の向上に努める日々。再昇格へ結果を残していく。

 生じたズレを修正することで、理想の投球に近づける。実戦でそれを体に染みこませていくことが、“壁”を乗り越えるための改善策。玉村は現在、2軍で自身の足元を見つめながらフォームに目を向けている。意識するのは「左手に余裕をもたせてあげること」だという。

 1軍ではここまで1勝1敗。4月7日の巨人戦(マツダ)で今季初勝利を挙げたが、5月1日の中日戦(バンテリン)では3回6安打2失点で今季初黒星を喫した。1軍では「強い球を投げようと思って体を振ってしまって、(左の)腕が思うようなところにいかなかった」と客観的に振り返った。

 過度な力みが投球前の腕の位置に誤差を生む。そしてその結果、制球力にも狂いが出てしまう悪循環。緊張感あるマウンドでも、常に同じフォームで投げることが好投には欠かせない。「(球速が)速くても、真ん中に投げると打たれる。コントロールを間違えないように」。左腕を通す位置を“チェック項目”とし、制球力に磨きをかけている。

 2軍降格後の初実戦は5月22日のファーム交流試合・巨人戦(岩国)。先発して6回を投げて4安打3三振で無失点、最速141キロと及第点の内容と結果を示した。ただ「立ち上がり、球が高めに浮いていた。1軍に行くと(もっと)いい打球を打たれる。思ったところと違うところにいっているので、そこは命取りになる」と反省点を挙げた。

 続く5月29日のウエスタン・ソフトバンク戦(八代)では5回6安打4失点。4四球を与え、五回はリチャードに満塁弾を浴びるなど課題が残った。1軍での登板4試合は全て自責点2と、決して打ち込まれたわけではない。それだけにいかに試合をつくるか、流れを左右する場面でアウトを奪えるかが鍵になるだろう。

 昨季は4月下旬にプロ初登板初先発。最終的に4勝を挙げた。「いつ(1軍に)呼ばれてもいいように、(準備を)していきたい」と玉村。投球の細部にもこだわって、自身との対話を重ねていく。

 ◆玉村 昇悟(たまむら・しょうご)2001年4月16日生まれ。21歳。福井県越前町出身。左投げ左打ち。投手。177センチ、81キロ。丹生高から2019年度ドラフト6位で広島入団。高3の夏は県大会準優勝。5試合で52三振を奪う大会新記録を樹立した。21年4月29日・DeNA戦(マツダ)でプロ初登板初先発。同6月18日のDeNA戦でプロ初勝利を挙げた。今季推定年俸1200万円。

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