アンダーソン 広島助っ投4人目の来日初登板初先発星 「カープノファンガ、イチバンジャケェ」

 「広島3-0巨人」(5日、マツダスタジアム)

 広島の新外国人、ドリュー・アンダーソン投手(28)=前レンジャーズ=が来日初登板初先発で初勝利をつかんだ。五回まで一人の走者も許さず、7回1安打7奪三振無失点の快投。球団の外国人投手が来日初登板初先発で白星を挙げたのは、15年・ジョンソン以来4人目。再び首位・巨人に1・5差に迫った。

 イニングが進むにつれ、アンダーソンが球場全体の視線を一身に集めた。唯一のピンチは1点リードの六回2死三塁。「自分の球を信じて、テンポ良くゾーンの中に投げ込んだ」。カウント1-2から香月を150キロ直球で二ゴロ。来日初登板初勝利に「ジャイアンツをチーム一丸で倒せたことをうれしく思う」と喜びをかみしめた。

 テンポ良く、堂々と巨人打線の前に立ちはだかった。初回は3者連続三振。二回は先頭の岡本和に3球勝負を挑み、高め直球でバットに空を切らせた。「真っすぐはすごく走っていた」。その言葉通り、最速152キロの直球が面白いように決まり、カーブとチェンジアップも生かしながら凡打の山を築いた。

 五回まで一人の走者も許さない完全投球。六回先頭の大城に中前打を浴びたがリズムは崩れない。7回1安打7奪三振で無失点。圧巻の82球に「ここまでいい結果になるとは想像できなかった。最初の試合でベストを尽くそうと強い気持ちを持っていたので、それをチームメートと実現することができて良かった」と満面の笑みで振り返った。

 チームを3カードぶりの勝ち越しに導いた立役者に佐々岡監督は「外国人には珍しく、(球を)前で放して下半身を使ってね。打者からすれば、すごく威圧感というか、近く感じるんじゃないかな。素晴らしい投球をしてくれた」と絶賛した。

 この日は、こどもの日。自身は「3歳になる頃には、もうバットを振ってたんじゃないかな」と幼少期を思い返した。標高の高い米国ネバダ州出身。雪が降る環境だったこともあり「スキーもスノーボードもやったことがある。パワーにあふれて常に外にいた」と少年時代を懐かしんだ。

 お立ち台では子どもたちに「将来、マツダスタジアムで会えることを楽しみにしています」とエール。そして「カープノファンガ、イチバンジャケェ」と広島弁も披露した。3月中旬の来日から、約1カ月半。身も心もすっかり赤く染まった新助っ人が、本拠地に笑顔の花を咲かせた。

 ◆ドリュー・アンダーソン(Drew Anderson) 1994年3月22日生まれ、28歳。米国ネバダ州出身。投手。右投げ右打ち。190センチ、93キロ。12年度MLBドラフト21巡目(全体668位)でフィリーズに入団。17年に初めてメジャー昇格。20年はホワイトソックスと契約し、21年はレンジャースに所属した。メジャー通算は19試合で1勝3敗、防御率6・50。

 ◆広島外国人投手の初登板初先発初勝利 アンダーソンが球団史上4人目。過去3投手は1995年4月12日・阪神戦で完封勝利したチェコ、11年4月14日・阪神戦のバリントン、15年3月28日・ヤクルト戦で完封勝利したジョンソン。

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