【安仁屋宗八氏の眼】崩れた広島救援陣 鬼になることも親心ではないか

 「広島5-9ヤクルト」(28日、マツダスタジアム)

 広島が八回にまさかの9失点で大逆転負け。セットアッパー中崎翔太投手(29)が3連続四球で満塁とし、村上の同点打でKO。代わった島内、黒原もヤクルト打線を止めることはできなかった。球団通算4500勝に王手をかけながら連敗で本拠地マツダスタジアムでの達成はならず。首位・巨人とは今季最大の3・5ゲーム差に開いた。

  ◇  ◇

 思わぬ大逆転を許した広島だが、八回に許した「9」という失点には、さまざまな要素が垣間見える。

 文句の付けようのない好投を続けていた先発の九里だが、七回での降板は116球を投げていただけに、仕方のない面もあった。

 味方の失策で球数が増えた場面もあったが、逆に七回には小園が長岡のヒット性の当たりを好捕するなど、救われたシーンも多々あるので、この日の球数、そして降板という判断についてはやむを得ないと感じた。

 そして9点を失った八回だが、中崎が1死から3四球を与え、村上を迎えた場面。ここは、いかに中崎に信頼感があっても塹江、黒原といった左投手をつぎ込むべきではなかったか。

 信頼し続けるのも親心なら、「今日は良くない」と断じて、代える厳しさも親心だろう。その厳しさをベテランの中崎に見せることで、チーム全体にも、ファンにも説得力ある起用と映る。今後も来るであろう“鬼になる”べきタイミングを、見誤らないことを望みたい。

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