「オープン戦、広島１－２西武」（５日、マツダスタジアム）

　広島は開幕投手の決まっている大瀬良が４回１失点と好投。順調な仕上がりぶりを見せたが、打線は４安打と西武のルーキー左腕２人に封じ込まれて４連敗となった。

　試合後、佐々岡監督は大瀬良について「まだ映像を見てないけど、少し右のインコースに投げきれない部分もあったのかなとは思った。横からだけだと分からないけど、そのぐらいで、順調に来ていると思いますし、あとは球数、イニングというところ。開幕まで、あと２試合か。しっかりと準備してくれていると思います」と全幅の信頼を寄せた。

　この試合では、育成の持丸がスタメンでマスクをかぶった。

　「本当に頑張っているというところで経験というか。前日からいろいろ（大瀬良と）話をしているだろうし、非常にいい経験。緊張しながら試合に入ったと思うけど、本当に堂々とリードしていた。９イニングかぶらせた中でも、いろいろ考えながら、本当に成長しているなというふうな感じがしています」

　言葉の端々に高い評価を伺わせた。となれば、支配下選手登録の可能性も高まる。

　「当然ね、そのチャンスは本当に最後まで。頑張れば十分チャンスはあると思います」と話した。

　六回から登板の遠藤は３回無失点の好投。先発ローテ候補に挙げていたドラフト２位・森（三菱重工Ｗｅｓｔ）、玉村、小林が結果を残せない中、先発候補に浮上してきた。

　「そうですね、本当は３人の中でというふうな中で考えていたけど、なかなか結果が出なかった。今日、３イニング投げさせましたけど、結果はゼロということで。まだまだ制球なり、いろんなところはありますけど、とりあえず結果が出たということは、次に進めるし、今日のピッチングだと、競争の中に入っていけるというところはある」

　九回に登板の栗林が外崎に一発を浴びた。昨季のデビュー以来、マツダスタジアムでは初被弾であり初失点。

　「ボール自体は悪くないですよ。ちょっと力んでボール、ボールになったところで、高めに浮いたところを、真っすぐをフルスイングされましたけどね。その後はしっかりギアを入れて。球自体は悪くないし、真っすぐも。あとはコントロールの調整だったりをね。去年よりキャンプからオープン戦にかけては順調に来ていると思いますし、スピードも上がってきているんで問題ないでしょう」

　打線は４番での起用を続けるドラフト６位・末包（大阪ガス）が４タコに倒れるなど、元気がない。

　「末包もね、ずっと使っている中でね。今は若い選手が多い、どんどん今から入れ替えがある。実績のある選手が帰ってくる可能性はある。チャンスが少なくなる。今のうちにしっかりアピールしていかないと」

　末包を含めた若手に奮起を求めた。当初の予定では西武２連戦のあと、８、９日の阪神戦までが若手に与えられたアピールの場としていた。「（入れ替えの）可能性はそこで。動きはそこ（１１～１３日の日本ハム戦から）でしょう」。あと３試合、開幕１軍生き残りをかけた戦いは激しさを増す。