広島ドラ7・高木、まずは“プロ仕様”にレベルアップだ
広島のドラフト7位・高木翔斗捕手(18)=県岐阜商=が、初のキャンプで充実の日々を過ごしている。目指すのは、攻守両面でのレベルアップ。打撃では木製バットへの対応、守備では二塁送球の精度向上に励んでいる。身長188センチ、体重92キロの大型捕手が大きな成長曲線を描いていく。
真摯(しんし)に野球と向き合う日々が、自身の課題を明確にしている。プロ1年目で過ごすキャンプ。2軍の日南で汗を流している高木は「自分の課題がしっかり見つかり、克服するために取り組めている。本当に充実した一日一日を、過ごせていると思います」とうなずいた。
特に力を注ぐのは打撃面。高校通算20本塁打で広角に長打が打てる強みがある一方、金属バットから木製バットに変わったことで力不足を実感する。「木製(バット)は、しっかり打たないと飛ばない。木製のバッティングがまだまだ自分はできていないので、早くプロで通用するバッティングをできるように取り組んでいます」。練習日は午後5時半まで居残りして打撃練習に精を出している。
目指すのは、下半身主導のスイング。「上体で打ってしまうことがある。下半身をしっかり使い、体全体をうまく使ってバランスよく振る」という意識を徹底する。「無意識にそういう形ができるようにやっていきたい」と体に染みこませていく。
守備では基本動作を重視する。捕球、ブロッキング、スローイングと捕手の動作は幅広い。「ワンバンストップ、二塁送球。しっかり止めないといけないし、(走者を)二塁でアウトにできれば投手も楽になる。そういうところをこだわっていく」。もちろん、投手とのコミュニケーションも積極的に図り、捕手としての総合力を高めていく構えだ。
高校の先輩には、20年限りで現役を引退した広島OBの石原慶幸氏(本紙評論家)がいる。指名あいさつの際には「長い間、プロ野球で活躍された先輩が自分の高校の大先輩。その背中を追って追い越せるような選手になれるように」と話していた。献身的な姿勢でチームを支え続けた石原氏を指針に、歩みを進める。
プロ1年目の今季、まずは技術面での“プロ仕様”を目指す。「まずはケガなく、1年間やりたい。プロのスピードに慣れて課題を克服し、いい結果が出せるように。誰からも信頼される捕手になって、将来のために毎日コツコツがんばっていきたい」と高木。大きく羽ばたくための下地を着実に整えていく。
高木翔斗(たかぎ・しょうと)2003年8月12日、岐阜県垂井町生まれ。18歳。右投げ右打ち。捕手。188センチ、92キロ。府中小1年から伊吹クラブで野球を始め、6年時にドラゴンズジュニア入り。垂井北中では岐阜フェニックスに所属し、県岐阜商では1年春からベンチ入り。甲子園には2年夏の交流試合と3年の春夏に出場した。2021年度ドラフト7位で広島入団。今季推定年俸450万円。





