カープ羽月 阻止練習なのに盗塁成功率100% 6度企図すべてセーフの韋駄天ぶり 

 「広島春季キャンプ」(6日、日南)

 広島・羽月隆太郎内野手(21)が6日、『スチール&スロー』という盗塁阻止の練習で、6度の企図すべてで盗塁を成功させる韋駄天(いだてん)ぶりを発揮した。佐々岡真司監督(54)も「走る方では羽月が一番目立った」と高評価。カープ伝統の足を使った攻撃の復活に向けて、大きな期待を寄せた。

 167センチの小兵がグラウンドで大きく見えた。羽月が盗塁阻止の練習で6度の盗塁企図をすべて成功させる驚異の俊足ぶり。

 「あの練習はバッテリーの練習なんで。圧倒的にバッテリーが勝つ。それでも勝負できたということはだいぶ自信になりました」

 バッテリーは盗塁してくることが前提で刺しにくる。それを上回るスタート、スライディングのスピードを見せつけた。

 昨年末に鹿屋体大で自主トレ。チーム一の俊足をさらに磨き上げるために、走る専門家であるトレーナーにも助言を受け、取り組んできた。その成果が結果となって表れた。

 「クイックの速い投手は多い。その中でも(代走に)いかないといけない場面がある。そこでポンと出されても(盗塁)できるように。今年は求められるところがそこだと思うので応えていきたい」

 昨季は39試合の出場で6盗塁。大幅増できれば、チームの戦い方も変わってくる。指揮官は期待を寄せる。

 「走る方では羽月が一番目立った。カープ野球は走るのは当然。そのあたり(足攻要員)は競争になる」

 カープ伝統の足を使った野球。その復活のキーマンの1人。

 「守備と走塁に関しては限界を作らない感じで、と思ってやっています。もっと速くなるし、もっとうまくなる」

 “失敗しない男”が名乗りを上げた。

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