広島勝ち継投の確立急務 石原慶幸氏「全員にチャンス。ガツガツとつかみにいって」

 「広島4-5ヤクルト」(1日、マツダスタジアム)

 広島はヤクルトに逆転負けし、連勝が6で止まった。2番手のケムナが2点リードの八回に3失点。デイリースポーツ評論家の石原慶幸氏(42)は勝ちパターンで七、八回を任せられる投手について「全員にそのチャンスがある。ガツガツとそのチャンスをつかみにいってほしい」と一層の奮起を求めた。

  ◇ ◇

 2点リードの八回からマウンドに上がったケムナがヤクルト打線につかまった。抑えたいという気持ちの力みが投球にも表れていて、全体的に球が引っかかり気味だった。リードした展開での救援。そのしんどさは経験した投手にしか分からないものがある。

 九回に栗林という絶対的な守護神が控える今季、カープ投手陣の課題は明白だ。勝ち試合での七、八回をしっかりと任せられる投手をいかに確立していくか。そして、そこに入っていくチャンスはケムナ、島内、森浦、塹江、さらには2軍調整中のフランスアらも含めて全員にある。

 結果的にこの日のケムナは打たれてしまったが、彼に限らず、どの投手にとってもマウンドで経験することすべてが糧となる。抑えた時も打たれた時も、そこからしっかりと学ぶことで今後の成長につなげてほしい。

 ケムナは強い直球と縦に割れるカーブ、島内はスピンの効いた直球とフォーク、森浦はキレのある直球に加えてスライダー、チェンジアップなどいろんな変化球を操れる。塹江も直球、スライダー、フォークとすべての球に球威があり、経験も積んできている。それぞれがいい特徴を持っていて、すごく楽しみな顔触れでもある。

 彼らの中からだれが勝ち継投に入っていくのか。全員がそのチャンスをガツガツとつかみにいってもらいたいし、そこが確立できればチームにとって大きな光となる。

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