広島、あと一本が出ない 今季8度目0封負け 光明は林の5試合ぶり安打

 「広島0-5阪神」(3日、マツダスタジアム)

 広島が今季8度目の完封負け。阪神先発のルーキー伊藤将に抑え込まれた。これで両リーグ最速タイとなる40敗目を喫したが、敗戦の中での光明は林晃汰内野手(20)だ。五回に5試合ぶりの安打を放つなど復調の気配を示した期待の長距離砲。最下位と低迷する中でも結果を出し続け、レギュラーの地位を確固たるものにする。

 雨が降り続いたマツダスタジアムにはため息が充満した。貧打にあえぎ、鯉打線はチャンスであと一本が出ない…。そんなもどかしさがファンの鬱憤(うっぷん)を積もらせた。今季8度目となる完封負け。借金は再び今季最多タイの16に膨らみ、両リーグ最速タイの40敗目となった。

 この日はスポーツを通じて広島の街を盛り上げるというJ1サンフレッチェ広島との共同企画デー。サンフレのチームカラーである紫を基調とした記念ユニホームを着用し、試合に臨んだが、期待に応えることができなかった。佐々岡監督は「こういう企画で広島の街をという中、なかなかいい戦いができず申し訳ない。あす、また切り替えてやるしかないです」と言葉を絞り出した。

 阪神先発の伊藤将に四回まで無安打。それでも0-1の五回には連打で無死一、三塁とチャンスを作った。一気に逆転といきたかったが、遊撃・中野の好守に阻まれる。野間が放ったゴロは二遊間へ転がり、処理した中野が二塁ベースを踏みに行った。その隙に三走・坂倉が本塁へ突入。しかし素早い送球が本塁へされ、タッチアウトに…。指揮官は「あそこの1点は取らなければいけない得点だった」と顔をしかめた。

 ただ苦しんだ打線の中で光もあった。「打てて良かった」。林が五回無死一塁から左前に運び、5試合ぶりの安打をマークした。

 6月は打率・344、2本塁打、17打点と好成績を残したが、前日までの4試合は12打数無安打と低迷していた。朝山打撃コーチは「練習では間が取れているが、試合だと慌ててしまう」と課題を指摘。打ち気にはやることで体が前に突っ込み、タイミングが合わなくなっていたが、「修正してだんだん良くなってきている」と林。不振脱出に向けての糸口を懸命に探っている。

 チームは最下位から抜け出せず、厳しい戦いが続く。だがそんな中でも「毎日が勝負なので、結果を出せるようにやっていきたい」と意気込んだ未来の長距離砲。この一打から再び調子を上げ、レギュラー定着へ。そして鯉の逆襲の中核となる。

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