小窪「オファー待ってます!」 広島退団から半年、現役続行「諦めない」

 他球団からのオファーを待つ前広島の小窪
 歯を食いしばってロングティーを行う
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 昨季限りで広島を退団した小窪哲也内野手(36)が、現在も練習を続けながら他球団からのオファーを待っている。日本プロ野球機構(NPB)の定める新規選手の契約期限は7月31日。「そこまでは頑張るつもり。あきらめない」。タイムリミットが刻々と迫る中、可能性を信じて懸命に汗を流す。

 広島からの指導者への打診を断り、自由契約の道を選んだのは昨年11月。約半年たった今も小窪の元にオファーは届いていない。新型コロナで各球団の新外国人選手の来日が遅れたことにも望みをかけていたが、連絡は来なかった。

 それでも現役続行はあきらめていない。「いつ声がかかってもいいように、しっかりと準備して待つだけ」。午前中はジムでトレーニング。午後はMSH医療専門学校野球部の練習に参加し、フリー打撃やノックを受けている。練習に誘った元広島コーチの永田利則監督は「あきらめない気持ちや練習に取り組む姿勢は選手のいいお手本。技術面でもまったく衰えていない。十分に1軍で通用する」と太鼓判を押す。

 広島一筋13年。「カープにはとても感謝している」と前置きした上で、小窪は秘めていた思いも明かした。「(現役続行の希望は)まだ野球を続けたいというのが一番だけど、外に出てカープとは違う野球を見てみたいというのも大きな理由なんです」。黒田博樹氏や新井貴浩氏、長野らと会話する中で徐々に芽生えた思いだ。

 「他球団を経験した人の話を聞くと、球団によってやり方が全然違うし、僕の知らないこともたくさん知っていた。カープの野球しか知らない自分はこのままコーチになってもいい指導はできないと感じた。視野を広げるためにも他球団で、もっといろんなことを経験してから指導者になりたいと思うようになったんです」

 NPBの規則で新規契約選手の期限は7月31日となっており、オファーを待つリミットもそこに決めた。秋のトライアウトは受けない。「今も時々、心が折れそうになる。でも可能性がある限り、あきらめたくない」。あえて選んだ“イバラの道”。己の信念を貫き、孤独な戦いを続けている。

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