広島の石原貴規捕手（２３）が２３日、今季の１軍完走を目標に掲げた。昨季は１軍登録がなく、２年目で初めて開幕１軍入りを勝ち取った。パンチ力がある打撃と正確なスローイングが武器。攻守で存在感を示していく覚悟だ。

　「何とかシーズンを通して残るじゃないけど、しっかり戦力で（として）頑張っていきたい」。全体練習後、表情を引き締め言葉を紡いだ。キャンプから「最低目標」と言い続けた開幕１軍。本当の勝負はこれから始まる。

　捕手は自身を含め４人体制。３人がベンチに控えることで代打として出場する可能性が出てきた。オープン戦は５試合で打率・３７５を残し、３月１７日のヤクルト戦では右翼席へ３ランを放った。昨秋から成長曲線を描いてきた打力が、開花しつつある。

　「長打が出るようになっていますし、しっかり振れるというところは出せていると思う。１本でもホームランは打ちたい」。進塁打や右打ちなどケース打撃を念頭に置きながら状況に応じてフルスイングする意気込みだ。

　地面を強く蹴って反発力を得ることで、送球は正確さを維持しながら力強くなった。投手との積極的な会話も心掛ける。「チームの戦力になりたい」。初めて経験する１軍の舞台で全力を尽くす。