「練習試合、巨人０－０広島」（１７日、沖縄セルラースタジアム）

　躍動感あるフォームと力強い球に心が躍った。大道だ。巨人を相手にした初めての対外試合で１回無失点。２死から走者を許しても動じないマウンド度胸と投げっぷりは頼もしい限りだ。

　４人中、右打者は岸田だけ。初球、内角を狙った直球が結果的に死球になったものの、強気に攻めた投球は評価したい。バックネット裏から見たフォームは、右打者から見れば怖い。勢いがあるだけに自分自身に向かってくるような感覚を持つからだ。

　死球は良くない。ただ、死球になっても良いくらいの強い気持ちを持たなければ打ち取れない。それだけプロは厳しい世界だ。これから打たれることはもちろんある。それでも気迫を前面に押し出す投球を必ず続けてほしい。

　栗林は少し緊張していたように見えた。でも球には力があった。さすが社会人ナンバーワン右腕だ。森浦は直球、変化球のキレが良かった。３人とも素晴らしいデビュー戦だったと思う。（デイリースポーツ評論家）