広島メヒア新打法挑戦 誠也直伝!定位置獲りへさらに引き出し増やす

 広島のアレハンドロ・メヒア内野手(27)が19日、鈴木誠也外野手(25)から打撃アドバイスを受け、自身の打撃に生かすことを誓った。助言の内容は右手の使い方。現在、新フォームに挑戦中の助っ人が“主砲直伝”の技術をフォーム固めへの一助としていく。チームはこの日からマツダスタジアムで規模を縮小した1勤1休での練習を開始した。

 試合がなくても、自身を高めようとする努力は惜しまない。限られた練習環境を嘆くのではなく、今しかできない取り組みに集中していく。午前中「野手A班」の練習に参加したメヒアは、同じ班で汗を流した鈴木誠に打撃の助言を求めた。

 一塁ベンチ側でバットを持ったメヒアが、主砲の声に数分間、耳を傾ける。内容は右手の使い方について。メヒアは「コンパクトにバットを振るために、どういうふうに(右)手を使うのか、というアドバイスをもらいました」と明かした。

 その後のフリー打撃では、現在着手中の従来よりグリップの位置を低くしバットのヘッドを捕手側に傾ける新フォームから、力強い快音を響かせた。鈴木誠からの助言も早速実践。「いい感じに、やれました」と納得した表情を浮かべた。

 コンパクトなスイングの再現は「難しくない」と話す一方で「打撃フォームの修正中で、こういうことも長らくやっていなかった。そこに関して難しい部分はある」と現状を分析。染みついた従来のスタイルをそぎ落とす作業には当然、試行錯誤が伴う。だが球界を代表する右打者である鈴木誠という“最高のお手本”が身近にいることは、フォーム固めを行う上で何より心強いはずだ。

 シーズン中も鈴木誠とは互いの打撃を向上させるため、対戦相手の投手についてなど、言葉を交わす。この日もその一環だった。「やっぱり、いい打者は何かいいことをやっていると思う。誠也も本当にいいバッター。そういうのを見て生かせることがあれば」とあらゆる技術を吸収していく構え。自身の引き出しを増やすための探究心は尽きない。

 開幕日は依然として未定。先行きは不透明だが、メヒアは前を向いて頼もしい言葉を並べた。「いつシーズンが開幕してもいいように、コンディショニング、モチベーションをキープしたい」。練習ができる喜びを感じ、貪欲に歩みを進めていく。

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