佐々岡監督 鬼の初ノック ローテ奪え!秋季C打ち上げ床田&九里に165球“激励”

 広島の佐々岡真司監督(52)が14日、九里と床田を相手に監督就任後初のノックを行った。16日から湯布院リハビリキャンプに参加するため、この日で秋季キャンプ打ち上げとなる2人に約20分間、計165球を打ち続けた。来季の先発で確定的なのはジョンソンと大瀬良のみ。ローテを強固なものにするためには両投手の活躍は欠かせないだけに、オフの時間を大切に過ごすように“激励ノック”で気合を入れた。

 佐々岡監督が“鬼”になった。メイン球場後方にあるサブグラウンドで、九里と床田にノックの雨を降らせる。下を向き、息を切らしても容赦はしない。休むことを許さない約20分、165球。この日で秋季キャンプを打ち上げる2人を徹底的に追い込んだ。

 「これでキャンプを締めて湯布院に行くんだからね。いつもの恒例行事だよ」

 青空の下で「心の準備はいいか!」と声を張り上げ、ノックバットを握った。スナップが利き、鋭いバックスピンがかかった打球に、床田はグラブをはじかれた。左右に振られた九里の足はフラフラ。「球際が弱いぞ」「しゃべれるなら、まだまだ元気があるじゃないか!」。1球ごとに声をかけ、士気を高める。2人はその声に励まされながら、ユニホームを泥だらけにして白球を追いかけた。

 勝利の方程式再編に加え、先発の再整備はV奪回への懸案事項だ。九里は今季8勝をマーク。左肘のトミー・ジョン手術から復活し、実質シーズンを通して戦うことが初めてとなった床田も7勝した。「特別扱いはしない。みんなにローテを狙ってほしいしチャンスはある」と指揮官は言うが、2人がさらに力を付ければ投手陣は活性化する。戦力の底上げを目指す上でも今季開幕ローテに入った投手の成長は、V奪回へ欠かすことができない。

 ノックを終えると「来年は開幕が早いぞ」と声をかけた。8月に東京五輪が開催されるため、例年より1週間早い3月20日にシーズンは幕を開ける。それだけにオフの取り組み方は重要。九里が「気合を入れて練習する」と言えば、床田も「安泰じゃない。ローテを奪いたいのでウエートとかやってきたことを継続したい」と力を込めた。自覚は十分だ。

 16日からのリハビリキャンプも投手、野手のポジションを越えて話し合える貴重な時間だ。佐々岡監督も現役時代、主力野手と意見交換するなど会話を弾ませてきた。「石原や長野が来る。いろいろコミュニケーションを取ってほしい」。結束力を強くし、自らの成長を促す時間になることを願う指揮官。今オフ、どれぐらいレベルアップしてくれるのか-。来春のキャンプで両投手と再会するのを楽しみにしている。

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