長野マツダ初弾!6連勝 誠也2戦連続欠場もチョー頼もしい男がいる

 「広島5-0中日」(24日、マツダスタジアム)

 赤くぬれる右翼席で打球は弾んだ。広島・長野久義外野手(34)が三回、移籍後初の本拠地弾となる2号ソロ。スタンドを沸かせた一撃で今季初の6連勝を導いた。会沢翼捕手(31)、菊池涼介内野手(29)も一発を放つなど、AKBならぬAKC弾で竜を粉砕した。

 鯉党の大歓声を一身に浴びた。長野が移籍後初となるマツダスタジアムでの本塁打で快勝に貢献。ほぼ無風下でのアーチに「入ると思わなかったですけど、入って良かったです。風です」と謙虚に振り返ったが、チーム3発の一発攻勢の中で存在感を示す一振りだった。

 2-0の三回先頭に菊池涼が3号ソロを放った直後。山井の外角高め直球を振り抜くと、赤く染まる右翼席へ着弾。巨人時代の2010年4月4日にプロ初本塁打を記録した縁深いマツダでの記念すべき一発。右腕とは昨季10打数5安打2本塁打3打点で、今季もキラーぶりを発揮した。

 赤ヘルの一員として、闘志に満ちあふれている。19日には志願して早出特打にも参加。プロ10年目は結果を求め、淡々とバットを振り続けた。チームの負けが込んでいる際には試合前練習で、内野守備練習に突如“乱入”。「おっけー!!」と珍しく大声を出してフライを捕球。百戦錬磨のベテランらしく、ムード作りに一役買った。

 主砲・鈴木がコンディション不良のため2試合連続で欠場した中、チームは一丸となって得点を重ねた。二回1死からは会沢が左越えに2号先制ソロ。菊池涼は一発以外でも魅せた。4-0の七回無死二塁からセーフティーバントで一塁内野安打。無死一、三塁とし、直後の得点に結び付けた。

 鈴木が担っていた右翼に2試合連続で就いた長野は、不動の4番の胸中をおもんぱかる。「本人が一番悔しいと思うのでね。勝てば救われると思うので、みんなで何とかカバーできるように」とナインの総意を代弁した。

 昨年8月28日~9月4日に7連勝して以来の6連勝。借金は2となり、単独4位となった。緒方監督は「アツ(会沢)の本塁打は良かった。あそこでキクと長野の本塁打も大きかった。いい理想のゲームだった」と称賛した。「始まったばかりなので、1試合1試合やるだけなので」と表情を引き締めた長野。ここからも熱い一打を何度も見せる。

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