ドラ1小園、高卒ルーキー最速安打 根尾&藤原お先に 球団OP戦開幕で38年ぶり快挙

 「オープン戦、DeNA4-4広島」(24日、アトムホームスタジアム宜野湾)

 広島のドラフト1位・小園海斗内野手(18)=報徳学園=が、オープン戦(宜野湾)初戦で“プロ初安打”を記録した。九回無死一塁から守護神・山崎のツーシームを左翼線へはじき返した。今年の高卒新人で一番乗りとなる安打。さらに球団の高卒ルーキーのオープン戦開幕安打は、1981年の原伸次(広陵)以来、38年ぶりの快挙となった。

 ベンチに戻ると、チームメートが温かく迎えてくれた。差し出される手に、小園は白い歯をのぞかせながらタッチを交わす。オープン戦初戦で放った“プロ初安打”。自分のことのように喜んでくれた先輩たちの心遣いがうれしかった。

 「絶対に打ってやろうという気持ちで打席に立ちました。(打った後は)落ちてくれればいいなと。1本出たのでうれしい気持ちはあります」

 九回無死一塁。対峙(たいじ)したのは守護神・山崎だ。2球目のツーシームをすくい上げ左翼線へ運んだ。「しっかり拾えたので良かったと思う」。外角へ狙った球が逆球で内側へ入ってきたとはいえ、失投を確実に仕留めてみせた。球団の高卒新人がオープン戦開幕で安打を放ったのは、1981年の原伸次(広陵)以来、38年ぶりだ。

 「もう1球来るんじゃないかと思っていた。曽根さんの打席で、真っすぐが合っていなかったときに続けて真っすぐだった。ベンチの中から見ていて頭に入れていました」

 五回無死。曽根は今永の3球連続の直球に見逃し三振に倒れていた。自身も初球のツーシームにタイミングが合わず空振り。先輩選手への配球をイメージしていたことで対応力が上がったという。自分の打席以外でも、1球も無駄にしない高い集中力と鋭い洞察力が生んだ安打だ。

 日々、成長曲線を描いている。課題とされていた打撃は、トップの位置を修正するなど試行錯誤が続く。それでも「振っていけているだけでいい。今は結果を求めていない」と東出打撃コーチ。ゴールデンルーキーが目指すのは日本一の遊撃手。成功も失敗もすべてが大事な財産になるからだ。

 前進守備を敷いた七回1死三塁での守備では、大和の打球を捕球し本塁へ正確に送球。挟殺で失点を防いだ。「すごいプレーをやっている。すごいね」と緒方監督。攻守で示した存在感に目尻を下げた。

 26日に春季キャンプは打ち上げ。25日には楽天との練習試合(コザ)が予定されている。「しっかりとアピールして、新人らしく元気も出してやっていきたいです」。何物にも代え難い経験を積んだ1カ月。最後まで全力で駆け抜ける。

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