誠也、東京五輪4番 侍・稲葉監督構想に「打ちたい」17年WBCの雪辱だ

 ランチ特打で汗を流す鈴木(撮影・飯室逸平)
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 「広島春季キャンプ」(6日、日南)

 広島・鈴木誠也外野手(24)が、侍ジャパンの4番襲名に意欲を示した。この日、日南キャンプを訪れた侍ジャパン・稲葉篤紀監督(46)から4番候補に挙げられ、これに応える決意だ。生まれ育った東京で開催される五輪への思いは人一倍。今季も文句なしの成績を残し、日本の4番に名乗りを上げる。

 2020年東京五輪出場へ、鈴木は今季を勝負の1年と位置づけた。稲葉監督が明かした4番構想に「うれしいです」と素直な感想を語り、日本代表の4番に対する強い責任感と覚悟を口にした。

 「他にも筒香さんや、4番でもっと活躍している選手がたくさんいる。その人たちに負けない成績を残して、みんなに認められて4番を打ちたい。今のままでは批判しか浴びないと思う。それは嫌なので、みんなから認められる成績を出したい」

 この日はグラウンドで対面した稲葉監督に、昨年11月にボルトを抜いた右足の順調な回復経過を報告した。2017年WBC後に右くるぶしを骨折。ここ最近は侍ジャパンから遠ざかっているが、代表復帰の思いも告げ「非常に強い気持ちを持ってくれている」と稲葉監督を喜ばせた。

 指揮官は4番として広島を3連覇に導いた鈴木を高く評価している。「年齢的には若いですけど、経験はしている。ジャパンを引っ張ってほしい1人」とし、東京五輪での4番候補に名前を挙げた。

 「仮にジャパンの4番を打つことになれば相当なプレッシャーになるが、彼の成長につながっていくと思う。4番はチームを勝たせるポジション。そういう意味でも、彼にはそういうところを期待したいと思っている」

 かねて、鈴木も東京五輪について熱い思いを語っていた。「小さい頃からWBCよりオリンピックに出たいと思っていた。いろんな人が見るのはオリンピック。一生の思い出になる」。17年から4番に座り、同年は打率・300、26本塁打、90打点。昨季は打率・320、30本塁打、94打点。4番としてチームを引っ張り、文句なしの成績を残してきた。

 22歳で出場した2年前のWBCは、5試合の出場で打率・214、0打点。本塁打もなしに終わり「結果が出なかった悔しさはある。次はしっかり試合に出て結果を出したい。頑張ってスタメンで出られるようにしたい」と雪辱を誓う。憧れの舞台を目指して、鯉の4番から日本の4番へ成長を遂げる。

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