野村誓った“丸っとG倒” 遠慮まるでなし!重量打線丸のみじゃ

 広島・野村祐輔投手(29)が9日、丸斬り&打倒巨人を掲げた。共にリーグ3連覇を成し遂げた仲間がライバル球団に移籍するが、来季は敵として封じることを宣言。丸だけでなく、大金をつぎ込み大補強を進める巨人に対しても闘争心を燃やした。この日は広陵時代にバッテリーを組んだ巨人・小林誠司捕手(29)と広島県内で行われた西日本豪雨の復興イベントに参加。仮設住宅訪問や野球や教室やトークライブを行った。

 凍えるような寒さの中、野村は気心知れた小林と復興イベントを盛り上げた。野球教室後のトークライブでは野球少年から「丸はどうして巨人に行ったんですか?」と、ド直球の質問が飛んで2人は苦笑い。「野村投手と対戦したかったんじゃないですか」という司会の田中大貴アナウンサーの切り返しに、右腕は「(球種は)それを言ったら打たれるので言わないです」と笑ったが、内心は“打倒巨人”へ静かに燃えていた。

 「毎年たくさん補強しているので、怖さはありますけど、カープの野球をやっていくことに変わりはない。新井さんが引退されて、一人一人が、チームが一つになっていけるように、そういうチームを作っていきたい」

 今オフのストーブリーグの主役は原監督が復帰した巨人だ。FAで超目玉の丸、炭谷を獲得。さらにオリックスから自由契約となった中島、今季パドレスで20発を放った新外国人ビヤヌエバを補強し、さらに日米通算170勝を誇る岩隈(前マリナーズ)の争奪戦も制した。リーグ4連覇を目指すカープにとって、来季最大のライバルとなりそうだ。

 ビッグネームぞろいの中でも、世間の注目はやはり丸との対決。同級生の野村は「いいバッター。2年連続でMVPですから。3割のアベレージを残しているし、簡単に抑えられない」と敬意を払いつつも、「来年から敵チームになる」と容赦しない。「僕は“このボール”で抑えるピッチャーではないので。全体的に抑えるピッチャー。場面場面で考え方がある」。スライダー、チェンジアップ、ツーシーム…相手や試合の状況を見極めて、多彩な球種で手玉に取るつもりだ。

 4連覇への思いも強くした。午前中に被害が大きかった坂町の仮設住宅を訪れ、「想像以上に大変な思いをされている方がたくさんいらっしゃった。胸が痛かった」。故郷岡山の倉敷も被災しており、年明けの自主トレで被災地を訪問するプランもある。

 「何か力になれたらという思いで来させてもらった。4連覇と日本一を目指して、広島の方に喜んでもらえるようにしたい」。野村にとっても来季は完全復活を期す1年。広島と共に戦い、悲願を届ける。

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