広島のクリス・ジョンソン投手（３３）が平常心でＶロードを戦い抜き、優勝への白星を手繰り寄せる。１１日のＤｅＮＡ戦に先発する助っ人左腕は１０日、マツダスタジアムで行われた投手指名練習に参加。チームは５連敗中だが、１１勝目を勝ち取る快投でチームに再び勢いをつける。

　秋風吹き、トンボが飛び交う本拠地で、ジョンソンはたっぷりと汗を流した。優勝マジックは「９」の中、１１日から始まるＤｅＮＡ３連戦のカード頭を託される左腕。通訳を介し、揺るがぬ心でマウンドに立つ意気込みを示した。

　「マジックナンバーに関係なく、一試合一試合自分たちの野球をしていくだけ。結果は後からついてくる」

　５月１１日・阪神戦から８連勝中。１４戦負けなしで、２桁勝利にもすでに到達している。それでもここ３試合連続で初回に２０球以上を要するなど、リズムに乗れない場面もある。畝投手コーチは「本来打たせて取る投手だけど、三振を取ろうとして（カウント）３－２になるのが初回に目立つ」と指摘した。

　チームは５連敗中と足踏みしている。畝コーチは「失点することはあっても、最少失点でいかないといけない」としながらも、先制点を与えないことを求める。この任務をジョンソンが遂行すれば、続く先発陣にいい流れをもたらすはずだ。

　３連覇の絶景を眺める日は目前。その時を迎えるまで、もう一踏ん張りの時期だ。左腕にとってＤｅＮＡは今季０勝１敗と唯一同リーグで白星がない相手だが、快投を示しカウントダウンを進めていく。