“交流戦マン”松山 広角猛打ショー 交流戦打率・478 投壊もマツダで巻き返す

 「交流戦、ロッテ7-5広島」(3日、ZOZOマリンスタジアム)

 広島がロッテに敗れ、今季初の3カード連続の負け越しを喫した。交流戦は2勝4敗と苦しいスタートとなったが、そんな中で松山竜平外野手(32)が好調を維持している。この日も3安打1打点をマークし、8試合連続安打。交流戦は開幕から6試合連続打点を挙げ、打率も・478。5日からは本拠地で日本ハム、楽天との6連戦を迎えるが、アンパンマン改め“交流戦マン”が巻き返しへ暴れまくる。

 敵地の左半分を埋め尽くした鯉党を、松山はバットで何度も沸かせた。広角に放った3安打は今季3度目の猛打賞。「状態は良いと思うので、しっかり打って勝てるようにしていきたい」。試合後は力強いまなざしで前だけを見つめ、帰りのバスへと足を進めた。

 1打席目から全開モードだった。1-0の一回2死二塁。フルカウントから初対戦だった左腕・土肥の高め直球を中前にはじき返す適時打をマークした。6試合連続の打点に「センター方向を意識してコンパクトにスイングすることを心掛けた。良い感じでうまく打つことができた」と納得顔。3-3の五回無死一塁でも右前打で好機を広げて一時勝ち越しを呼び込むと、七回は先頭で左中間二塁打を放ち好機を作った。

 今カードは3連戦全て「5番・指名打者」での出場。「裏でしっかり準備はしているので、代打と同じ気持ちで入っています。準備は大事ですね」と言い切る。慣れない指名打者だが、一打席一打席に集中力を注ぎ込み、きっちり全うする姿が頼もしい。好調を維持し続け、打率・312(リーグ8位)、30打点とチームトップの数字も残す。

 まさに“交流戦男”だ。ここまで6戦を終え、23打数11安打で打率・478、2本塁打、7打点。交流戦開幕から全戦で打点を挙げている。対戦経験が少ない投手が多い中でも「入り方は変わらないです」としっかり適応し、存在感を発揮する。

 丸、鈴木、松山とクリーンアップが軸となり、交流戦計32得点と元気な打線を支える。この日も敗戦となったものの、らしさを見せる攻撃を展開。東出打撃コーチは「目の前の1点を取っていくしかない」と継続の姿勢を口にした。

 3カード連続負け越しは今季初で、交流戦は2つの黒星が先行した。それでも5日からは今季17勝7敗1分けと相性の良いホームに場所を移し、日本ハム、楽天との6連戦を迎える。緒方監督が「また切り替えて本拠地で一戦一戦やっていきたい」と話せば、背番号44も「何とか2カード連続で勝ち越して、いい流れに乗っていきたい」と力を込めた。変わらず快音を奏で続け、勝利を手繰り寄せていく。

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