緒方監督 キャンプから審判団に「リクエスト」質問攻め
12球団監督会議が25日、都内のホテルで開催された。NPBは今季から導入するリプレー検証制度「リクエスト」などを各監督に説明。監督側からは、一連の動作から“流れでアウト”となっていた併殺プレーでの二塁封殺について、二塁カバーに入った野手の足が捕球の際にベースから離れたとして厳密にリクエストするべきかなどの意見も出た。広島・緒方孝市監督(49)は春季キャンプで審判団に疑問点をぶつけ、疑問を解消していく考えを示した。
2時間超の監督会議を終えた緒方監督は、勝負師の顔に変わっていた。会議ではいろんなケースを想定して、議論が交わされたという。だが、シーズンでは「それ以上のことが絶対に起こる」と指揮官は語気を強める。
それらの疑問点を事前に解消するため、審判団がキャンプ地を訪問した際に「質問、疑問をぶつける。審判団も気づくこと、発見があるだろうから」と熱い口調で話した。
今季から新しく導入されるリクエスト制度については「勝負を大きく左右する」と言い切った。同制度は本塁打かどうかの判断や全ての塁でのアウト、セーフの判定に対して使うことができる。監督自身、昨年4月19日・DeNA戦(マツダ)で打者走者の一塁判定を巡ってプロ初の退場処分を受けた。
今季はこうしたケースで「リクエスト」を要求できる。指揮官は「カメラとかいろんな技術が発展して、明らかなミスが出ている。審判もある意味かわいそう」とした上で「正しいジャッジで勝敗が決まっていく。時代の流れ」と受け入れた。
ルール改定による混乱を防ぐため「こうして、シーズンが始まる前じゃなくて、キャンプ前にやることが大事」と指揮官は前を向く。納得のタクトを振り、リーグ3連覇を目指すシーズンを戦う。