降雨ノーゲームでも…鯉“勝ち”ある手応え 下位打線からチャンスメーク

 「広島(雨天中止)阪神」(24日、マツダスタジアム)

 四回裏途中に雨脚が強まり、1時間1分の中断の末、降雨ノーゲームとなった。3-3の四回、押し出し四球などで2点を勝ち越しただけにカープにとっては惜しい一戦となった。それでも得点は下位打線がつながって生まれたもの。攻撃陣の厚みを感じさせ、仕切り直しとなる25日へ弾みを付けた。

 天気には勝てなかった。西から迫った雨雲の影響で、試合開始直後から雨粒が落ちる。次第に雨脚が強くなると、5-3と勝ち越しに成功した四回裏途中、審判団が両軍選手をベンチに下げた。一度は内野に掛けられていたシートが外されたものの、中断から1時間1分が経過した午後4時54分に降雨ノーゲームが宣告された。

 「また、あした」。緒方監督はノーゲーム決定後、多くを語らず気持ちを切り替えた。一方で高ヘッドコーチは「雨だからね。残念。あと半イニングやっていたら、勝ちだったのに」とポツリ。リードして五回表を終えていれば試合が成立していただけに、天候不良を嘆いた。

 勝利こそ手にできなかったが、首位を快走するチームの強さを示した。2点先制された直後の二回。2死三塁から7番・西川と8番・会沢の連続適時二塁打ですぐさま同点とした。

 四回に3-3と追い付かれたが、その裏の攻撃でも下位打線からつながった。先頭の西川が右前打で出塁すると、会沢も左前打で続いて無死一、三塁。1死後、田中の死球ですべての塁を埋め、菊池が押し出し四球を選んで勝ち越した。さらに丸の左犠飛でリードは2点。だが、4番・鈴木を迎えた場面で降雨中断となり、そのまま勝利は幻と消えた。

 下位打線がポイントだった。記録には残らないものの、西川、会沢がともに2安打1打点。チャンスメーカー、そしてポイントゲッターとして雨中で躍動した。特に西川は左腕・能見の先発にもかかわらずスタメンで起用され、結果を残したのは収穫だ。

 石井打撃コーチは「首位決戦だけど、まだ6月だから。先を見据えた上でのオーダーでもある」と説明。続けて「安部は前回の対戦で(能見に)やられている。(西川が)どういう打撃をするのか、彼の持っている能力をぶつけてほしいと思った」と話した。三塁のレギュラーは不在。チーム内で競争心をあおり、さらなる戦力の底上げを図ることも狙いだ。

 今季阪神戦は4勝6敗。「阪神には負け越しているし、(今カードは)勝ち越したい」と高ヘッドコーチは力を込めた。23日の勝利で今季最大の4ゲーム差とした。首位をさらに強固なものとするためにも、25日もチーム一丸で虎狩りに臨む。

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