鈴木誠也 田中侍入りに「心強い」菊池含む鯉戦士3人で世界一勝ち取る

 3月開催のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する日本代表「侍ジャパン」は28日、広島・田中広輔内野手(27)を追加メンバーとして発表。全28選手が出そろった。すでに代表入りが決まっていた広島・鈴木誠也外野手(22)は「心強いです」と先輩の加入を喜んだ。菊池、田中、鈴木の広島勢3人が世界一奪還の力となる。

 日の丸を背負って戦う「28人の侍」が出そろった。鈴木はチームメートの田中が追加招集されたことを受け「先輩方が近くにいるのは安心感もありますが、心強い。うれしいです」と率直な思いを口にした。

 菊池、鈴木、田中が選出された広島。代表入り選手の数は、12球団最多となる日本ハムの5人に次いで、巨人、ソフトバンク、楽天に並ぶ3人となった。

 鈴木は26日まで行っていたソフトバンク・内川との合同自主トレを打ち上げ、マツダスタジアムでの自主トレを再開。2年連続で参加した合同トレでは多くを学んだ。

 「シーズン中の(打撃の)波の対処法など、昨年と体も考え方も変わってますし、また新しい引き出しを見つけにいきたいと思っていたので、いろいろ聞いたりしました。打撃に関しては、いろいろ変えながら、ゼロに崩してからやっていた。感覚的なことなので、説明するのは難しいです」

 昨季は、内川への弟子入りがきっかけとなり、打率・335、29本塁打、95打点と大きく飛躍した。新たに得た知識を存分に発揮し、WBCだけでなく、シーズンでも存在感を見せつけてチームを勢いづかせる。

 マツダスタジアムに隣接する室内練習場で行った自主トレでは、田中とWBC公認球でキャッチボールや打撃練習などを行い、決戦に向けて調整した。他の選手が引き揚げても、鈴木は一人残って打撃マシンと対峙(たいじ)。遅い山なりのボールを約1時間、黙々と打ち込んだ。

 「間を取ったり、タイミングを取ったりするのが下手なので。しっかり間を取って、タイミングを取って打つということを大事にしている。速い球というのは感覚なので、目さえ慣れれば対応できる」

 2月1日から始まる春季キャンプ。昨年はキャンプ中に右太もも裏を痛めて離脱。大きく出遅れ、開幕に間に合わなかった。「けがもないですし、全然問題ない。順調にきています」と手応えを口にした鈴木。一丸野球で昨季セ界制覇した広島の三人衆が侍の力となり、世界制覇を目指す。

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