倉が引退会見 黒田専属捕手は「プロの厳しさ、黒田さんに教えて頂いた」

引退会見で、思いを語る広島・倉=マツダスタジアム(撮影・吉澤敬太)
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 広島の倉義和捕手(41)=2軍バッテリーコーチ兼任=が25日、マツダスタジアム内で引退会見を開いた。

 この日は試合前練習で緒方監督やコーチ、選手が、背面に倉と広瀬の名前と背番号が入ったおそろいのTシャツを着用し、グラウンドに姿を見せた。「本当に最後までチームとしてああいうTシャツ着て頂いて、すごく感謝しています。ありがたいです」と笑顔。練習中には場内に「ただいま倉選手と広瀬選手が、現役最後の打撃練習を行っています。皆さま、温かい声援をお願いします」と粋なアナウンスも流れた。

 京都産業大から1998年にドラフト5位で入団。プロ入り初年度から1軍昇格すると、長く石原とともに正捕手の座を争った。1学年上の黒田から信頼も厚く、黒田のメジャー移籍前は、長い間「黒田専属捕手」としてバッテリーを組んだ。今季から2軍バッテリーコーチを兼任。19年目はここまで1軍昇格がなく、引退の決断に至ったという。

 思い出に残るシーンとして挙げたのは2試合。まずは、2005年10月7日のヤクルト戦(神宮)。黒田の最多勝がかかった試合でバッテリーを組み、勝利に貢献した。2つ目は2012年4月6日のDeNA戦(横浜)。前田のノーヒットノーランを導き「今まで味わったことのない緊張感、ヒットを打たれたらダメという中で達成できた。キャッチャーをやらせて頂いて、ありがとうございます」と振り返った。

 引退を意識したここ2、3年は「最後は自分で、何もできなかった悔しさがあった。でも、もしかすれば黒田さんがメジャーから帰ってくる。帰ってくるまでは絶対に現役でやるぞ、という思いがあった」とし、1学年上の先輩の存在について「自分の甘さ、プロの厳しさ、すべて黒田さんに教えて頂いた。19年間できたのは、そういう指導を頂いたから。最後までできた」と感謝した。

 25年ぶりの優勝はテレビ前で見届けた。「自分がいない悔しさありましたが、テレビでみんなの胴上げを見て、自分も同じように胴上げをしている気持ちだった。黒田さんを胴上げして、新井を胴上げして、という気持ちでいました」。今後は専任コーチとして球団に残る予定。最後に、現役生活を振り返って「入団してからずっとこんなへたくそな自分を19年間、熱い応援して頂いて、ありがとうございます。なかなか試合中にグラウンドに立つと、周りは見ないんですけど。きょうは見回してみたい」と感謝の言葉で締めた。

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