菊池“最恐2番”への進化誓う

 広島の菊池涼介内野手(25)が23日、“最恐2番打者”への進化を誓った。この日はマツダスタジアムの屋内練習場で、カーブマシンで200球を超える打撃練習。中堅から右方向を中心に、打ち込みを続けている。雪辱を誓う新シーズンへ「打てなら、打つ。バントならバント。サインを忠実にこなせるようにしたい」と理想を掲げた。

 順調な仕上がり具合が、笑顔の裏に見え隠れした。カーブマシンを相手に右方向を意識して約200球。昨秋から続ける反復練習だ。「打てるだけ打ちたい」と話す菊池が目指すのは、最強の2番打者。進化した姿で2016年に挑む決意だ。

 「自分のタイミングで芯に当てて打つ練習。一昨年のいい時のように芯に当てれば、勝手に飛んでいくイメージは忘れたくない。昨年の反省点としては、走者を進める打撃が少なかった。右打ち、進塁打をできるように」

 13年のレギュラー定着後、主に2番打者として3季を戦った。昨季は5月中旬に両膝を故障。シーズン後のMRI検査で「両膝の内側側副靭帯(じんたい)損傷」と、「後十字靭帯損傷」が判明した。打撃にも大きな影響を及ぼしたが、ただ故障に泣いただけではない。“ケガの功名”も手にした。

 膝の自由が利かない分、進塁打、犠打を徹底。右打ちの技術も磨いた。初球から積極的に打ちにいくスタイルだが、待球打法にも挑戦した。「野村前監督も『初球から打ちにいくのは、良いこと悪いことがある』と。その意味が分かったのが昨年だった」。安打の打球方向は左右、ほぼ同じだった。経験は確かな力になった。

 昨季の1点差ゲームは25勝26敗。緒方監督が掲げる「接戦を勝ち切る攻撃」の実践には、キーマンに指名する2番が欠かせない。菊池が描く理想像はサインに忠実な万能型。「打てなら、打つ。バントならバント、右打ちなら右打ち。サインに従えるように。練習することはいっぱいある」とイメージを膨らませる。

 「ベースランニングでも怖さはなかった。あとは先乗り自主トレに行って動きの確認をする。今までずっと行っていたので、その流れは変えたくない」

 13日には両膝の再検診を受けた。「大丈夫。トレーナー判断になりますが、僕は(初日から)やるつもり」。2月1日から100%の状態でシーズンに備える。「打てれば打てる分だけいい。その欲はある」と菊池。鉄壁の守備に磨きをかけ、14年に打率・325だった打撃は進化の道を探る。最強…いや、最恐の2番打者を目指す。

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