黒田が復帰登板で無念5回4失点KO…
「広島5-6DeNA」(15日、マツダ)
広島・黒田博樹投手(40)が復帰登板を白星で飾れなかった。「右腓骨(ひこつ)筋腱(けん)周囲炎」のため3日に出場選手登録を抹消され、この日は中13日で登板。微妙な判定にも泣かされ、今季最短の5回を6安打4失点(自責点3)でKOされた。チームも逆転負けで借金は再び「4」。単独で5位に沈んだ。
その表情から無念さが伝わってきた。五回を投げ終えベンチに腰を下ろした黒田は、眉間にしわを寄せ大粒の汗をぬぐった。復帰登板は5回6安打4失点(自責点3)。不完全燃焼に終わった。
「対バッターというより、自分の投球ができなかった。打者を抑えるイメージをしっかり持てないまま手探りで投げていた感じ。ちょっと苦しかった」
3-0の四回、バルディリスに左犠飛を浴びた。「細かいコントロールができなかった」と畝投手コーチ。球のキレと制球力は本来のものではなく、あっさりと外野に運ばれ失点した。
3-1の五回は微妙な判定からリズムを崩した。1死二塁で、迎えるは石川。2ボール2ストライクからフォークを投じた。石川のバットは空を切ったように見えた。会沢もノーバウンドで捕球。空振り三振かと思われたが、判定はファウル。緒方監督が真鍋球審に抗議するも判定は変わらなかった。
結局、石川に四球を与え、そこから3失点。「もったいなかった。あそこはきょうの試合展開で大きなイニングになった」と黒田。1日のヤクルト戦(神宮)以来、中13日での登板。マウンドで気持ちの整理ができなかったのは、登板間隔があいたことで実戦感覚が鈍ったことが影響した可能性は否めない。
開幕直後から痛みを感じていた右足くるぶし付近の炎症で3日に出場選手登録を抹消された。患部については「マウンドに上がった以上、気にならなかった」と言い切った。畝投手コーチも次回登板について「(本人が)おかしいと言うまではいく」と明言。次回は中6日で22日のヤクルト戦(マツダ)が濃厚だ。
「次はしっかりとしたピッチングをしたい」と前を向いた黒田。悔しさを、次回に晴らす。