黒田7回0封で2740日ぶり星

力投する広島・黒田博樹=マツダスタジアム(撮影・北村雅宏)
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 「広島2-1ヤクルト」(29日、マツダ)

 米大リーグ・ヤンキースから8年ぶりに復帰した広島・黒田博樹投手が先発した。2740日ぶりとなった日本の公式戦マウンドで、ヤクルト打線をほんろう。7回96球を投げ、5安打5三振1四球、無失点に抑え、07年9月27日・ヤクルト戦(広島市民)以来、2740日ぶりの日本での白星を挙げた。

 人気アーティスト「B’z」が黒田のために特別に書き下ろした登場曲「RED」が曲がれる中、ゆっくりとマウンドへ向かった。

 ライトパフォーマンス席には、背番号15と「お帰りなさい、黒田」と書かれた1200枚の手作りボードが掲げられ、バックネット裏には計30人で「15」の人文字が作られた。超満員のスタンドから、異様な雰囲気が漂う中、試合が始まった。

 一回。先頭の山田をスライダーで三ゴロに打ち取り、川端をツーシームで二ゴロに仕留めた。2死からミレッジに中前打を許したが、続く雄平から見逃し三振を奪って、無失点に抑えた。

 0-0の二回。先頭の畠山にツーシームを中越え二塁打されたが、続くユウイチを遊ゴロに抑えて1死二塁。続く大引はボテボテの三ゴロで、走者が進塁し2死三塁。中村をツーシームで二ゴロに打ち取り、先制点は与えなかった。

 二回裏、黒田は2死一、二塁で打席に立った。2度ファウルで粘ったが、カウント2-2から空振り三振に倒れた。

 0-0のまま三回のマウンドへ。先頭の杉浦を空振り三振、続く山田を三ゴロに打ち取った。ここで畝投手コーチがマウンドに向かった。山田の打席でカウント1-1から3球目を投じた際に、黒田がバランスを崩した点を心配したようだ。黒田は続投し、川端に左前打されて2死一塁。しかしミレッジを右飛に打ち取り、無失点に抑えた。

 0-0の四回。先頭の雄平をツーシームで二ゴロ。畠山をスライダーで二ゴロ。ユウイチをカーブで中飛。この試合初めて3者凡退に抑えた。

 四回、二塁打を放って全力疾走した黒田。得点にはつながらず、0-0のまま五回のマウンドへ上がった。

 先頭の大引を空振り三振に仕留めたが、中村にはフルカウントから左前打を許した。続く杉浦のバントは投前への強い打球となり、打球を処理した黒田はすばやく二塁へ送球、さらに一塁へ転送されて併殺を完成させた。 打線は五回、梵の右線適時二塁打で待望の先制点を奪った。

 1-0で迎えた六回は先頭の山田をスライダーで見逃し三振、川端をツーシームで一ゴロ。ミレッジはストレートの四球で歩かせ、捕手と内野手がマウンドに集まったが、続く雄平は中飛に打ち取って無失点で切り抜けた。

 1-0の七回。先頭の畠山を投ゴロ。ユウイチに中前打を浴び、代走に三輪が送られた。けん制を繰り返しながら、大引を中飛に打ち取った。続く中村を見逃し三振とし、この回も0点に抑えた。

 マウンドから引き上げると、緒方監督と両手で握手を交わしてお役ご免。打線が七回に1点を加え、救援陣がリードを守りきって勝利をたぐり寄せた。

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