鯉に光!野村祐 先発復帰で6回3失点

 「広島3-4中日」(10日、マツダ)

 広島・野村祐輔投手(23)が1カ月ぶりに復帰先発し、6回5安打3失点。初回に2被弾し、先制されたが二回以降は粘りの投球。最速142キロ速球と持ち前の制球力で要所を締めた。チームは終盤競り負け、借金は今季最多タイの6となったが、新人王右腕の復調は逆襲へ明るい材料だ。

 新人王右腕が自慢の制球力を取り戻し、鯉に帰ってきた。野村が粘って6回5安打3失点。逆襲への確かな一歩を踏み出した。

 1カ月ぶりの1軍復帰マウンドは降りしきる雨中。初回2死を奪った後には森野、ルナに連続ソロ被弾し先制を許した。「1本にしておけば」と悔いたが、「状態は悪くなかった。切り替えられた」と崩れず踏ん張った。二回は谷繁を136キロの高め直球で見逃し三振。平田を132キロスライダーで空振り三振。コーナーを突き、中日打線を抑えた。

 1‐2の四回には無死一、二塁のピンチでは、5番・和田を三ゴロ併殺。続く井端は遊ゴロに仕留めたはずが梵が失策し、追加点を与えたが、ゴロを打たせる本来の投球に確かな手応えを得た。

 「要所で併殺だったり、決め球がいいところに決まった。粘れたし、低めに集める自分の投球はできた。きっちり投げられたのは良かった」。同点のまま6回、95球での降板となったが「体力的にも余力はあったし、次につながる。次は必ず勝てる内容にしたい」と自信満々に言い切った。

 開幕ローテ入りしながら、2戦2敗。四球を出し、連打を浴びて大量失点するなど不振を極めた。原因は投球フォーム。2年目の進化として「力強い球」を投げることを追求し、知らず知らず上半身に頼る投げ方になっていた。

 負担は右肩にかかり、4月13日に右肩関節唇損傷で抹消。「できてると思っていた部分」と、自身でも予期しなかったフォームの崩れがあった。3軍ではキャッチボールから下半身中心にやり直した。山内投手コーチは「ゆったりしたところから下半身を使って投げていた」と復調に満足げ。野村監督は「早く状態を上げて試合を作ってくれれば」とようやく戻ったローテ右腕に安どした。

 昨季から続く自身7連敗は止まらず、復活星はお預けとなったが、もう心配はいらない。前田健、大竹に野村。交流戦での反撃態勢は整ってきた。

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