中崎が雨中の苦投…開幕ローテへ追試

 「オープン戦、広島3-4巨人」(13日、福山)

 悔しい1球だった。開幕ローテ入りをかけ、先発マウンドに上がった広島・中崎だが、4回3失点。「いい球もあったけど、1イニングで3点を取られているようではダメ」。3年目の右腕は厳しい表情で振り返った。

 一、二回を無失点に抑えたが、三回に落とし穴が待っていた。2死二塁から菊池の失策で不運な1失点。続くボウカーに2球目の甘くなった直球を右翼席へ運ばれた。「(一回の)前の打席で(三振に)打ち取って慢心があったかも。エラーの後に間を取っていれば結果は違ったと思う」。後の祭りだけに悔やんでも悔やみきれなかった。

 昨秋から中崎に大きな期待を寄せる野村監督は首をひねった。「もう少しかな。こちらが期待する投手であり、本人も期待されているのを分かっているだけに、ストレスがあると思うが…」。成長した姿を見せてくれない右腕に、いら立ちさえ感じている様子だ。

 野村監督だけではない。古沢投手コーチは「良くない。(開幕ローテ)合格とは言えない」とばっさり。山内投手コーチも「外国人にやられるようでは1軍では勝てない」と厳しい口調だった。

 追試となる次回登板が開幕ローテへのラストチャンスだ。「今日みたいな投球ではチャンスはつかめない。次はしっかりゼロに抑えたい」と中崎。今度こそ完璧な投球で、当確ランプを点灯させてみせる。

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