鯉ドラ1高橋の恩師の前で豪快スイング

 「広島春季キャンプ」(3日、日南)

 ドラフト1位、高橋大樹外野手(18)=龍谷大平安=が、恩師から熱い激励を受けた。2軍キャンプが行われている宮崎・日南市の東光寺球場に、龍谷大平安の原田英彦監督(52)が訪問。プロでのまな弟子の姿に安心しつつ、身なりや精神面を厳しく注意した。

 高校時代から変わらない、豪快なスイングだ。高橋が放った打球が高々と舞い上がり、左翼フェンスを越えた。フリー打撃は33スイングで、安打性の打球が13本。柵越えは2本だった。

 その光景をバックネット裏から見つめていたのが、恩師・原田監督だった。初めて生で見るプロになった高橋の姿。「思い切りバットを振れている。思い切り振るのが彼の特長。そこを崩して欲しくない」と、感慨深そうに語った。

 前夜に日南市の宿舎で会った時には、指導者として叱咤(しった)激励した。まず「髪形とか身だしなみをちゃんとしろ」と一喝。さらにプロ生活を「楽しい」と答えた高橋に、「楽しいとか言っている間はダメだろう」と引き締めた。

 ただ高橋自身は相変わらずの天然ぶりを発揮した。「フリー打撃の時は集中していたので、終わってから(原田監督の存在に)気付いた」と苦笑い。プロ生活を「楽しい」と言ったことについては「高校の時は、笑いはなしだったから。今は自由にやらせてもらって楽しい」と、満面に笑みを浮かべた。

 1軍で活躍するのが、何よりの恩返しになるのは分かっている。「打撃の状態は日々よくなっている。まだまだ自分の体はきゃしゃだし、もっとパワーを付けたい」。まずは焦らずじっくり鍛え、近い将来、恩師に本当の晴れ姿を見せる。

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