横浜・織田 好救援で甲子園新伝説 聖地最速156キロ「自分でもびっくりした」同点の六回無死満塁K&ゲッツー斬り

 「全国高校野球選手権・2回戦、横浜10-1日南学園」(14日、甲子園球場)

 2回戦3試合が行われ、花巻東(岩手)、横浜(神奈川)、霞ケ浦(茨城)が3回戦に進んだ。横浜は日南学園(宮崎)に10-1で勝った。六回途中から登板した織田翔希投手(3年)が甲子園大会で史上最速となる球速156キロをマークして好救援し、七回に4点を勝ち越した。織田は今夏の神奈川大会で自己最速の157キロを出している。

 どよめきと熱狂の渦に包まれて聖地が揺れた。織田は両手を高く突き上げてほえる。大ピンチを切り抜け、走ってベンチに戻ると、仲間と喜びを爆発させた。

 「今日は自分でもびっくりしたけど、本当に恐れとか全くなく、自分なら抑えられるなっていう気持ちがすごくあった」

 1-1の六回無死二、三塁に後輩・小林鉄三郎投手(2年)のピンチを受けてマウンドへ。大歓声が起こり、不思議と自信が湧いてきた。「満塁で行くぞ」。村田浩明監督(40)の言葉通り先頭打者を申告敬遠。「えー」と低い声が響き渡ったが、織田は動じなかった。初球に153キロを投じると、3球目には甲子園の球速表示で史上最速となる156キロを計測。最後は際どいコースに155キロを投げて見逃し三振を奪うと、次打者は二ゴロ併殺でゼロに抑えた。

 スタンドの熱気を味方につけると、直後の七回に打線が奮起。4得点を奪って計10安打10得点と流れを呼ぶ圧巻の投球で、2年連続の3回戦進出を決めた。指揮官は「織田ならやってくれると思っていた。流れを変える、球場のお客さんを変える投手に育っ てくれた」と手放しに褒めた。

 10日の昨夏王者・沖縄尚学との初戦で先発した織田は最速154キロを記録するなど、8回2/3を2失点12奪三振の快投で勝利に導いた。緊迫の一戦から中3日ということで、この日はベンチスタート。3回1安打無失点とエースとして大役をやってのけ、八回にも再び156キロをたたき出した。

 試合後は目をギュッと細めて笑みをこぼした。ただ、いつもと変わらず落ち着いた声色で「すごく楽しかった。球速もそうですけど、ああいった場面でしっかりと抑えることができたということは、この先どんな場面があろうといけるんじゃないかな」と自信を深めた。

 織田の快記録を甲子園に刻んだ2勝目。「本当にうれしい。素直に喜んでいいのかな。けどまだまだ先があるので、ここで満足することなくしっかりと次に向けて準備したい」。歓喜の瞬間まで隙を見せずに走り抜ける。

 ◆満塁本塁打 横浜の江坂が2回戦の日南学園戦で記録。第104回大会の決勝で仙台育英の岩崎が記録して以来、大会史上55本目。

 ◆織田 翔希(おだ・しょうき)2008年6月3日生まれ、18歳。福岡県北九州市出身。186センチ、81キロ。右投げ右打ち。足立小1年から足立クラブで野球を始め、足立中では軟式野球部に所属。横浜では1年春からベンチ入り。最速157キロ。球種はカーブ、チェンジアップ。50メートル走6秒2、遠投100メートル。憧れの投手は松坂大輔。

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