有明旋風!熊本に届けた夏2勝 斉藤「(勇気)与えられたのかな」“たくみ・さいとう”リレーで長崎日大の猛追かわす
「全国高校野球選手権・2回戦、有明3-2長崎日大」(13日、甲子園球場)
2回戦が行われ、春夏通じて甲子園初出場の有明(熊本)が長崎日大との接戦を制した。先制されるも二回に相手の失策で逆転に成功。三回にも野選で1点を追加した。先発の工(たくみ)修哉投手(3年)は4回1失点(自責0)。2番手のエース・斉藤遼汰郎投手(3年)は九回、1点差に迫られるもリードを守り切った。増員したスタンドの応援も快進撃を後押し、7月の大地震で被災した地元へ勇姿を届けた。
猛追を振り切った。平常心で投げていた斉藤だが、最後のアウトを取ると思いっきりガッツポーズ。地元を勇気づける2勝目をつかんだ。
練習試合を2度行い、手の内を知り合う長崎日大は、九回に詰め寄ってきた。斉藤は先頭に三塁打を許すと1点差に。さらに二塁打と四球で2死一、三塁と絶体絶命のピンチを背負った。それでも「前回の試合は助けてもらった。次は自分が助ける」と奮い立った。7日の立命館宇治戦では五回から登板し、2失点も味方が奇跡の大逆転で救ってくれたからだ。最後は渾身(こんしん)のストレートで三ゴロにねじ伏せ、エースの役目を果たした。
「粘り強く一人一人抑えていたので」と先発・工の投球も励みになった。工は二回に先制点を献上。それでも「春から勝負強さが課題だった」と味方が逆転してからは踏ん張って斉藤にたすきをつないだ。初戦突破後、チームにはうれしい声が多く届いた。高見一茂監督(46)は「いろんな方からメッセージをいただいた。熊本のテレビからはパブリックビューイングの映像を送ってもらった」と笑顔。斉藤と工もたくさんの祝福メッセージを受け取ったという。
さらにこの日、アルプススタンドには初戦よりも多くの応援団が駆けつけた。中野賢哉部長(42)は「チケットを追加で買わなきゃいけないと聞いている。地元からも多く来てもらってるみたい」と説明。工は「応援の力をもらって勝負強く投げられた」と感謝した。打線は4安打、適時打なしで逆転。ともに熊本出身で、地方大会から盤石の“たくみ・さいとう”リレーは10安打を浴びながらも勝利へ導いた。
夏の甲子園で初出場校が2勝するのは2021年・京都国際以来の快進撃となった。斉藤は「被災した方々に勇気を与えるっていう思いでやっている。また1勝できて与えられたのかなって思います」と胸を張り、工は「感謝の気持ちを持って、次の試合にも臨んでいきたい」と力を込めた。目標とするベスト8まであと1勝。有明が熊本を明るく照らす希望の光となる。
