横浜快勝発進 織田8回2/3を12K2失点「ありがとう」沖縄尚学・末吉との投げ合い制す

 「全国高校野球選手権・1回戦、横浜7-2沖縄尚学」(10日、甲子園球場)

 昨春のセンバツを制した横浜(神奈川)が1回戦で昨夏王者の沖縄尚学(沖縄)を7-2で下した。最速157キロを誇る横浜の織田翔希投手(3年)は沖縄尚学の末吉良丞投手(3年)と投げ合い、8回2/3を6安打2失点12奪三振の快投を披露。139球を投げ、球場表示で最速154キロをマークした。日米スカウトが集結する中、今秋ドラフト1位候補の剛腕が、春からの成長を見せつけた。

 アルプス席の歓喜の声を間近に感じ、息を切らしながら甲子園を見渡した。織田は聖地でつかんだ1勝をかみしめて、にこやかに整列。「野手のみんなが守ってくれて、攻撃の面でもすごくリードを広げてくれたので、安心して投げる事ができたし、自分が投げていてもすごく楽しかった」。喜びたっぷりに話して夏の一歩を踏み出した。

 初回から150キロ超の直球を連発して無失点。三回にはこの日最速の154キロを計測するなど何度も聖地をどよめかせた。速球が狙われていることも踏まえて、スライダー、フォークなどの変化球も駆使した。139球を投げ8回2/3を2失点、12奪三振。九回2死から後輩の小林鉄三郎投手(2年)に託し、右翼で勝利を見届けた。

 ドラフト候補の投げ合いに、日米スカウトが集結。ロイヤルズの大屋スカウトは「場面場面で打たせて取るっていうベテランみたいな、力が抜けたような投げ方ができるようになっている」と春からの成長を評価した。

 神奈川県勢史上初となる4季連続の甲子園で、初戦に迎えた大一番だった。ただ、織田にとっては3度目の大舞台。「景色も慣れていたし、マウンドの感触も慣れていた。過去3回の経験のおかげ。いい意味で余裕はあると思う」と踏み慣れた黒土を味方につけた。

 試合後には沖縄尚学・末吉と抱き合い言葉を交わした。「『ありがとう』ってお互いに言い合いました」。U18代表候補合宿で、ともに過ごした仲とあって思い入れも深い。「自分は(末吉が先発で)きてほしいと思っていた。投げ合ってみたかったので」。ライバルとの投げ合いに、熱い思いを明かした。

 村田浩明監督(40)は「『負けない投手』というのを追求してきたので、本当によく投げてくれた」とたたえた。98年に春夏連覇を達成した先輩の松坂大輔さんが観戦していたと聞いた織田は「もっといい姿を見せたいと思います」ときっぱり。「高校最後の夏ですし、このチームを最後まで勝たせられるような投球をしたい」。自身の代での聖地初Vを目指して全力で腕を振る。

 ◆織田 翔希(おだ・しょうき)2008年6月3日生まれ、18歳。福岡県北九州市出身。186センチ、81キロ。右投げ右打ち。足立小1年から足立クラブで野球を始め、足立中では軟式野球部に所属。横浜では1年春からベンチ入り。最速157キロ。球種はカーブ、チェンジアップ。50メートル走6秒2、遠投100メートル。憧れの投手は松坂大輔。

 ◆横浜は歴代11位タイの春夏通算69勝 横浜は春夏通算69勝目を挙げ、68勝で並んでいた報徳学園(兵庫)を抜き、早実(東京)と並ぶ歴代11位となった。夏は歴代12位の41勝目で、次戦に勝てば42勝で同11位の大阪桐蔭(大阪)に並ぶ。

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