巨人・井上温大が恋する阪神・高橋遥人の投球術 「やっぱり目指すべき姿だと思いますね」 SNSで「同じ名前だね」とメッセージも

 デイリースポーツ記者が独自目線で注目した人物、スポーツなどを掘り下げる新企画「クローズアップ」(随時掲載)。今回は巨人・井上温大投手(25)が目指す阪神・高橋遥人投手(30)のすごさに迫る。題して「温大(はると)が語る遥人(はると)」。タイプの違う二人の投手ではあるが、左腕が左腕に“恋”する投球術に焦点を当てる。

  ◇  ◇

 左腕だからこそ分かるすごみがある。井上に高橋のことを聞けば、どこかうれしそうだった。「やっぱり目指すべき姿だと思いますね」。まだ発展途上の温大が先に見る、遥人の背中。そこには高みを目指す至高の思考力があった。

 直近で投げ合ったのは昨年8月30日。打席で見る生きたボールには「多分、軽く投げているんで」とし、「もちろん速いんですけど、軽くでも打てないです」と苦笑いを浮かべた。18・44メートルで実感するだけではない。高橋は、井上にとって“研究”対象でもあった。

 両サイド低めにしっかりと決まる直球の制球力には目を奪われ、ツーシーム、スライダー、カットボールは打者の手が出やすいところを通している。「ボール自体はもちろんすごいんですけど、ピッチングを全体的に見てもすごく考え尽くされている。制球力も抜群」と参考にしてきた。

 完投を重ねても衰えない球威にも、驚きを隠さない。今季、高橋は4完封。映像で確認し、「イニングが増えていったら、どんどん球威も多少なりとも落ちると思うんですけど。3打席目でも打者がてこずっている」とうなる。「4完投は投手として一番たたえられるべき姿」と言い、「まねはできないですけど、なりたいなと思います」と遠くない未来を描いた。

 憧れと敬意が言葉からにじむが、実は意外な接点もある。かなり昔のことにはなるが、井上がインスタグラムをフォローすると、高橋からフォローバックが返ってきたという。「話したことはないんですけど、『同じ名前だね』みたいな。メッセージももらいました」。左腕×ハルトが結んだ縁。直接の会話はいまだにない。だが、記憶に残る出来事だった。

 井上も今季は左肘痛の影響でキャンプは3軍スタート。地道なリハビリ、2軍での圧倒的な成績を残して4月5日に初登板を果たした。ここまで3勝ながら、防御率1・67と安定した成績を残している。その背景には、コンディショニングに対する意識改革がある。

 「ケガをしたら、もう選手生命が終わってしまうので」。年俸が上がったことにも背中を押され、オフには電気治療器や加圧器具などを自費購入。約50万円の機器に投資をし、食事をしながら20分のモードで「筋肉を動かして張りを取って」、風呂後には1時間から5時間のモードを「日によって変えて」自分自身の体と向き合っている。

 こうありたいと目指す背中があればあるほど、まっすぐ突き進んでいける。温大が語る、遥人のすごさは一つではない。「はるとって名前、結構ほんわかしている人が多くないですか?」。無邪気に笑う井上自身も、ほんわかしたはるとの一人かもしれない。だがマウンドに立てば、誰よりも貪欲に遥人を追いかけている。(デイリースポーツ・松井美里)

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