捕手・松尾を貫いたDeNA 電撃トレードで見えた狙い 内田順三氏の視点「井上も先入観なくプレーの場が与えられたら」

 DeNAの山本祐大捕手とソフトバンクの尾形崇斗投手、井上朋也内野手の1対2のトレードが成立。シーズン序盤、正捕手だった山本の放出は野球関係者、ファンの間で注目を集めた。賛否の声もある中で、内田順三氏(デイリースポーツウェブ評論家)はDeNAの覚悟と決断に言及。後継者である松尾汐恩への期待の大きさに触れ、「チームの顔になる素質は十分に備えている」と語った。

 ◇ ◇

 山本はベストナインやゴールデングラブを受賞したこともある、打てるキャッチャー。一昨年に甲斐が抜け、柱が欲しいソフトバンクにとってはぜひ欲しい選手だったと思う。優勝するため、さらには数年先のチームを見据えた時に両球団の思惑が一致したんだろうね。

 ベイスターズの視点で見ると、山本が抜けた後の正捕手候補としてドラフト1位で獲得した松尾がいる。彼は高校生の頃から注目されていてフォームの分析をしたこともあるけど、打撃は本当に素晴らしい。ロッテのコーチをしていた23年、実際にファームでよく打っている姿も見た。当時、DeNA・田代コーチと松尾の話をしたことがあったが、「打撃は間違いない。キャッチャーとしてはまだ高校生で、やることはたくさんある」と話していた。

 肩も強く素質は申し分ないが、捕手はリード、キャッチング、ブロッキングなどやるべきことは多い。打撃を生かしてサードを守っていたこともあった。DeNAは宮崎の後のサードを誰にするかというのも課題のひとつではあると思うが、松尾はやはりキャッチャーとして伸ばしたかったんだろうね。同時期、ドラフト9位で獲得した山本が急成長したが、今回のトレードもこれから先を見据えた時に松尾を攻守の要にしようという狙いだろうね。

 当然、山本を出すことは簡単な決断ではなかったはず。ただ、投手補強が急務となり、発展途上の尾形に加えてサードのレギュラー候補にもなる井上も獲得できるということで、このタイミングとなったんだろう。

 DeNAは楽しみな若いピッチャーも出てきている。そこに尾形が加われば、さらに戦力も整ってくるだろう。ドラフト1位の逸材である井上にしても、先入観なくプレーの場が与えられたら宮崎の後を補えるかもしれない。

 トレードと言えば昔は球団の「好き嫌い」などの感情論が入っていたこともあった。ただ、今はそうしたことを優先することはない。どうしても日本では「情」が挟まるけど、メジャーでは日常茶飯事に行われ、ビジネスとして扱っている。後々に、今回のトレードも良かったよねと言われるように、3選手には頑張ってほしいね。

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス