2リーグ分立後の開幕戦で最多本塁打を打ったチームは?【プロ野球記録企画】
デイリースポーツの記録担当がプロ野球のさまざまな記録をひもとく新企画「記録の向こう側」(随時掲載)がスタート。今回は開幕戦の本塁打を取り上げる。
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Q…2リーグ分立後の開幕戦で、最多本塁打を打ったチームは?
A…1980年広島の7本
前年79年に「江夏の21球」で日本一となった広島は、ディフェンディング・チャンピオンとして80年を迎えた。4月5日に、広島市民球場で阪神と開幕戦を戦った。
阪神先発の小林繁に完璧に抑えられていた打線が目を覚ましたのは、2点を追う四回だ。まずライトルがチーム初安打となる本塁打を放ち、反撃開始。ところが五回に掛布雅之に2ランを浴び、点差が広がる。
その裏、先頭の三村敏之、続く水谷実雄が2者連続アーチ。2死後、なんと開幕投手の池谷公二郎まで本塁打を打って追い付いた。
六回には先頭の衣笠祥雄、そしてライトルが2本目の本塁打を放ち2点をリードする。ところが七回に竹之内雅史に2点タイムリーを許し、同点とされた。
そして九回。2死一、二塁で竹之内が左前打を放った。あわや勝ち越し点…。ところが新外国人のデュプリーが打球をつかみ、果敢にバックホーム。代走の島野育夫を刺し、難を逃れた。
裏の攻撃は、そのデュプリーから始まった。阪神3番手の工藤一彦の初球をたたき、バックスクリーン横へサヨナラ本塁打。勝った広島は、全7本塁打がすべてソロという珍事だった。
殊勲のデュプリーは「皆が打っていたから狙っていたんだ」としてやったりの表情。会心の勝利で発進した広島は危なげなくペナントレースを勝ち抜き、巨人以外では初のセ・リーグ連覇を達成。日本シリーズでも2年続けて近鉄を退け、頂点に立った。(デイリースポーツ・高野 勲)
