侍ジャパン・井端監督の勝負勘を元同僚と指導者が証言「直前の指示は百発百中で当たる」「データでは表せない感性」
ドジャース・大谷翔平投手の参戦表明で一気に盛り上がりの様相を呈してきた来春のWBC。2022年のアジアプロ野球チャンピオンシップで優勝し、昨年のプレミア12では台湾に敗れて準優勝に終わった侍ジャパン・井端弘和監督。前回大会に引き続く連覇を成し遂げることができるかに注目が集まるが、現役時代から井端監督の勝負勘は光っていた。
アライバの相棒として中日で二遊間を組んできた荒木雅博氏は現役時代、「井端さんから学んだことは多いですね」と語っていた。
ベンチからの指示を見て、バッテリー間でサインのやりとりが終わると、アライバコンビは口元をグラブで隠しながら、守備位置、ベースカバーに入るのはどちらかなどの確認をする。だがまれに、直前になって井端氏が自分の守備位置であったり、荒木氏の守備位置に関して指示、修正することがあったという。
荒木氏は「これがね、百発百中で当たるんですよ。不思議なことに。井端さんにしか分からない感覚的なものがあるんですよ、たぶん。僕、最初はなんでなのか全然分からなかったんですけど、最後の方になんとなく理由が分かったというか、もしかしたら井端さんから指示があるかもと思ったら、その通りに直前変更の指示があったことがあって、井端さんの考えに少し近づけたかなと思いましたね」と語っていた。
また、数多くノックの雨を降らせた内野守備走塁コーチの高代延博氏も当時、「井端はデータには表れにくい部分を処理してプレーにつなげられる力がある。データでは表せない感性っていうのかな。内野手として、細かなところにも目が行き届いている証しだと思うよ」と話していた。
2013年のWBCでは窮地に追い込まれた台湾戦で起死回生の同点打を放った。プレーヤーから指揮官と立場が変わって迎える新たなWBC。井端監督の勝負勘がさえを見せる場面は訪れるだろうか。





